文章2 | ナノ
牛頭丸

▼素直になれない?そんなの常識です。



「最近寒いよねー」

「冬だからな」

「家で『寒い!』って言ったら黒羽丸が『そんな短い丈のものを履くからです!』って怒ってきたの」

「お前バカだろ」

「バカは牛頭だよ」

「あ?…んな丈みじけーの履いて寒くねーやつがいるかよ」

「牛頭に私の足を見せてあげてるのよ、感謝しなさい」

「ぶっ飛ばすぞ。誰がてめーみたいなのの大根足なんか見るかバカ」

「お子ちゃまにはまだ早かったか…」

「てめーよりも年上だ俺は」

「精神年齢がですー。もういいや、バイバイ牛頭」

「は?ちょ……なんだよあいつ…言いたいことだけ言いやがって…」


次の日

「どうよ黒羽丸!ロンスカ、黒タイツ!」

「やっと分かってくれたのですね…!」

「ちょっと長すぎねえか?」

「黙れトサカ丸。はなこさまの気を変える気か?」

「へいへい」

「ささ美ちゃーん!似合う?似合う?」

「ああ、可愛らしいな」

「ほほほほほんと!?」

「私が嘘をついたことがあるか?」

「きゃっほーい!!」

「…うっせーな、朝っぱらから」

「あ、牛頭おはよー!どうこれ?似合う?」

「は……あ?」

「大人の魅力ってやつだよ」

「……あー、てめーの大根足は何したって大根足だっつーの」

「(バカ者め…)」

「…………」

「が、ガキじゃあるめーし、何はしゃいでんだか」

「……あっそ、じゃあ私学校行ってくる」

「お気をつけて」

「………」

「………」

「………んだよてめーら」

「いや、お前もつくづくバカなやつだと思っただけだ」

「……うっせーな」

「素直にならないと嫌われるぞ?(にやにや)」

「……ふん」



(牛頭ー!見てみてー)
(なっ!お前はまた性懲りもなくなんて格好してんだバカ!)


牛頭丸に褒めてもらいたい年頃なんです

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