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アレルヤ・ハプティズム

▼おっぱい好きなの?


僕ははなこと初めて会った時からはなこは今まで会った女の子と少し雰囲気が違っている、と感じた。

けどそれは僕の勘違いでもなんでもなく、れっきとした事実だった。


「アレルヤっておっぱい好きなの?」

「………へ?」

な、な、何をいきなり言い出すんだ!?
いや、元からはなこは少し変わってると思っていたからいきなりではないが…(同じ女の子でもマリーとは大違いだ)

「あ、あのさ、はなこは女の子なんだからあんまりそういうことは言わない方が…」

「じゃあ男なら言ってよかったの?」

「そういうわけじゃないけど…」

百歩譲って言ったとしてももっと恥じらいを持って……い、いや!
男でも女でもそういうことはあんまり言わない方がいいに決まってる!

「でもスメラギさんは普通におっぱいって言ってるよ?」

スメラギさんんんんんん!!!?
あ、あの人は…もう立派な大人なんだからもっとまともなことを言うべきだ!
はなこに悪い影響しか与えてないよ!
ああもう!きっとはなこがこうなったのはスメラギさんのせいじゃ…

「で、おっぱい好きなの?」

「……どうしてだい?」

「おっぱい好きな人はマザコンだって聞いたから」

「……………誰に?」

「ロックオン」

あ…あの人は……スメラギさん同様はなこによくないことばかり…

どうしてこうもはなこの周りにはよくない大人たちがこうもたくさんいるのだろうか。
スメラギさんはお酒が入ると相手が誰だろうとそういうことを言うし、ロックオンは兄である前ロックオンと違ってはなこにそういう知識を与えたりする。

ああ…深く追求される僕の身にも考えてほしいよ!

(けっ、言ってやりゃいいだろ?僕はおっぱいが好きですってなァ!)

突如聞こえたもう1人の僕の声。
僕は深く溜め息をつく。

ハレルヤ…別に僕は女性の胸が特別好きなわけじゃないよ。

(どーだかな)

どーだかな、ってどういう意味だいハレル…

「もう!またハレルヤとばっかり話して!!」

「わっ」

ハレルヤの返事を聞こうとした僕を軽く叩いてきたはなこ。
しまった、またやってしまった。

「それで、アレルヤはどっちなの?」

「うっ…」

きらきらとした瞳で僕の顔を覗きこんできたはなこに僕は体を少し引く。

どうしよう、どうしようか。
こうなってしまったはなこはきっと僕が答えるまで問い続けるだろう。(それかはなこが忘れるまで)
そして気分屋である僕の相棒はこの話題にはもう飽きてしまったのか、いくら呼んでも返事がない。

今日も僕は憂鬱だよ。




(どうだったはなこ?)
(あ、ロックオン!また何か教えてね!)



魚の食べ方が汚い人はマザコンとよく聞きます…よね?
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