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「マルコ隊長今日も素敵です!」

「あーそうかいそうかい」

「そんな素っ気ない隊長も素敵!」



ああ!この溢れ出る隊長への思いは一体どこへ向けろと言うんだ全くけしからん!
私は隊長の頭のてっぺんから足の爪先まで愛してる、愛しすぎてもうヤバいくらい。
隊長は私のこと何も思ってないみたいなんだよなぁ…うん、けどやっぱり恋には障害がないと燃えないよね!

しかしそんな私の恋路を邪魔するヤツがお父さんの船に、この白ひげ海賊団にただ1人いる。
そいつは2番隊隊長で私の隊長であるエース。
(不本意ながら私は2番隊に所属している。
絶対に1番隊に入ってこんなヤツの隊からさっさと出てやるんだから!)

ヤツはマルコ隊長のことを狙ってるみたいで(みたい、じゃなくてもう狙ってる確定的なんだけど)、私が目を離した隙に隊長のカラダを好き放題に…!



「マルコー!今晩一緒に飲まねえか?」

「遠慮しとく……ってどこ触ってんだ!!」

「まあまあ遠慮すんなって!」



あああああ!!言ったそばから!!
私は戦闘でも出したことのないようなスピードで上司(これっぽっちも思ってない)に向かって跳び蹴りをかました。
アホな顔してバカなことして油断してたから私の足が見事にエースの顔にめり込んだ!(ざまあ!)



「私の隊長に触んないでよ馬鹿エース!!」

「誰がお前の隊長だよい。
お前の隊長は今さっき跳び蹴りかましたヤツ……ってお前もどこ触ってんだ!!」

「いたあ!!」



こ、これも愛!頭蓋骨潰れるかと思ったけど、マルコ隊長のお尻触れたから今日も1日頑張れるよはあはあ。

なんて私が悶えているとガシッと肩を掴まれて「はなこ…」なんて声が聞こえてきた。



「なんでお前がマルコのケツ触ってんだよ!!」

「お前も触ってただろい」

「うわあ……私で消毒したからもう大丈夫ですよ隊長!」

「余計菌が増えたよい」

「へっ、ざまーみやがれ」

「お前のでも充分だったがな」

「私が隊長を守ってあげるからね!」

「抱きついてんじゃねぇよい」



ベリって剥がされちゃったけど隊長のぬくもりを味わえたし…もうこのまま抱いちゃってくれても構いませんからヒャッホウ!





私が幸せな気分に浸っていたっていうのに隣りには愛しのマルコ隊長じゃなくて!何故か恋敵のエース。
わあ……なんであなたが隣りにいるんです?
私の隣りは隊長しかいないって決めてるんですからね!



「あーあ、はなこのせいでマルコどっか行っちまったじゃねえかよ」

「エースがしつこいからじゃん」

「エースって言うんじゃねえよ、隊長って言いやがれ。エース隊長」

「ヤだよ。エースなんかに隊長つけるとか」

「てっめ…」



エースがなんか怒ってるけどそんなの知るわけない。
だいたいエースが悪いんじゃんか。
私が隊長と話してたのに、邪魔してきて挙げ句の果てには隊長の…お、お尻まで触って…!
私の方が隊長のこと好きだ。
エースなんかただのセクハラ男だ。

ふん、と鼻で笑いながらエースの方を見ると何やら周りをキョロキョロと見渡している。
そして嬉しそうな顔をして甲板を走り出したその先には、



「マルコ!」

「へ?あああ!!」





(私の隊長に触らないでって言ったじゃんか!)
(お前が触んじゃねえよ!)
(お前ら2人とも離れろよい…)










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