カゼヲヒイテ、シマイマシタ
「ちゃのらごめん」
「気にすんなって!」
おなまえが風邪を引いたから看病しといて。俺はヌナとデートだから。とメールがベクから届いた。どんな風邪かも知らずに来たら、思ったよりも熱もあったし咳もひどいしなんで放置したんだ、ベッキョン。ってレベルのおなまえが苦しそうにコタツでごろごろしててあわてて布団を引いてあげてそこに寝かせてあげた。
昨日の夜から何も食べてないというおなまえのためにお粥も作ってあげた。なんでベクは何もしてあげないんだよ、少し呆れた。
「あつくない?おいしい?」
「…おいしい。」
起き上がるのだけで辛そうなおなまえにお粥を食べさせてあげる。この二人料理できないからたぶんろくなもの食べてないだろうな。今にも溶けちゃいそうなくらい真っ赤な顔できっと辛いんだろうな、熱。
「ごめんね、せっかくの日曜日なのに」
「気にしないで、とりあえず寝て?」
「うん。お腹いっぱいで寝れそう。」
「俺はテレビでも見てるからさ」
「どこも、いかない?…行かないで」
布団をかぶってそういうおなまえになんか、ドキドキする俺。かわいくて、しかたがない。
「いかないよ。ここにいる。」
「ちゃのら…」
俺の名前を呼んだと思ったらそのまますやすやと眠るおなまえ。俺の右手を握ったまま眠るおなまえが愛しい。
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