うわ、馬鹿みてぇに怠い。クソ怠い。家まで体力もって良かった。道端で倒れるなんて恥ずかしいしクソみてぇだから。風邪かなこれ。あーだる。寝よ。オナマエに連絡入れとけば来てくれんだろ。鍵渡してあるし入ってこれるし。死にそうって送っとけば…
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気づいたら俺はベッドで寝てた。あぁ、限界でリビングのソファーにダイブしたんだっけ。頭に冷えピタついてるしきっとアイツがやってくれたんだ。ほんと主人に忠実なやつ。
「ルハン君、起きた?」
「起きた。」
「すごい、うなされてた。」
「あっそ、腹減った」
心配したんだからね、と一言残して部屋を出て行くオナマエ。腹が減った俺にきっとご飯持って来てくれんだろうな。ほら、すぐに持って来た。
「お粥、食べれる?」
「 やだ」
「何が食べたいの?」
「ハンバーグ。」
「やっぱり、うん…ちょっと待ってて」
俺は風邪を引いてお粥とか食べたい人じゃない。むしろガッツリしたものが食べたいんだ。ハンバーグ、ステーキ、オムライス、カレー。ほらちょっと待っててって言ったアイツはすぐにハンバーグを持って来た。
俺のことわかってんじゃん。
「ハンバーグ食べたいかなって思って作っておいて良かった…」
「それぐらい当たり前だろ」
「はいはい、たくさん食べて〜元気になって。」
「ん」
「じゃ、お粥片づけてくるね」
立ち上がったオナマエの腕を咄嗟に掴む。「行くなよ」って。それだけだったらカッコ良かったのかもしれないけど、俺は、馬鹿なクソ野郎だからやっぱり「行くなよ、ぶす」って。あぁ、オナマエの顔どんなんだろ、怒ってるかな。
「わかった、うん、ここにいるからルハン君は早く食べて寝てね」
ほら、やっぱりオナマエは優しく微笑むんだ。