待ちに待った日曜日。
長かったようで短かったようで…
ここ幾日かの自分の心理は、まるで好きな人と初めてデートの約束をした初な少女のようであった。
こんな風に思考を巡らすこと自体恥ずかしい。
友恵と初めてこういうことした時と全然気持ちがちげぇなぁ…
まぁ、どちらもあたふたしていたのは同じだ。
ただ、友恵は俺が守るべき大事な人だったけど…
バニーは俺にとって…
バニーの存在は俺をハラハラさせる。
いつもそうだ。
友恵は一緒にいると落ち着く存在だった。
しなやかで、優しくて。
でも温かい。友恵は俺の太陽だった。
バニーは…
バニーは俺にとって最高の相棒だ。
仕事は新人の癖に俺より断然良い仕事するし、何よりフォローが上手い。
そりゃ、最初は最悪だった。
生意気だし、クールだし、何より世代が違うから…ジェネレーションなんたらってやつか?
でも、あいつは俺を信じてくれるようになった。
それは本当嬉しかったなぁ…
今までのバーナビーとの思い出がとてもいとおしく走馬灯のように思い出された。
胸の高鳴りはいっこうにその速さを休めてはくれない。
バニー、早く来ねぇかなぁ…
この発熱充ちた精神の動揺がおさまることを願いつつ、その願いはこの病には逆効果であることを、俺は重々承知していた。
でも…
会いたい。
会いたい会いたい会いたい
『虎徹さん、おはようございます。』
愛するその声は最初後ろから耳に入った。
待ちに待った気持ちと、後ろから急に来た衝動で身を翻したまま倒れそうになった。
やっと…やっと会えた。
正直のところ、虎徹は不安で頭がいっぱいだった。
愛しい人からの誘いで、心は蘭々としていたが、内心バーナビーが本当に現れるのか心配だったのだ。
いざ、当日、となったら、こんな歳の離れた子持ちの親父なんぞとデートをするなどと言う過ちの思慮が破棄されるかもしれない、と…最悪の結果ばかり考えていたのである。
[ 3/6 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]