ホストクラブ短編 | ナノ



ぼくのお兄ちゃん


ぼくのお兄ちゃん

みね岸 斗真

ぼくのお兄ちゃんは高こう生です。
いつもぼくとあそんでくれて、とってもやさしいです。
でもときどき、ぼくがいやだと言ってるのに虫をつかまえてきて「ケンタウルスオオカブトだぞ」って言います。
ケンタウルスオオカブトはアフリカ大りく中西部にいるので、日本にはいないことを知ってるのにお兄ちゃんはうそを言います。
それでもお兄ちゃんがケンタウルスオオカブトだと言うのでお母さんに言ったら「お兄ちゃんが言うんだからそうなのよ」と言いました。
ぼくはまだ信じられなかったのでお兄ちゃんに聞いたら、さいきんは海外のどう物や虫が日本にもいると言いました。
それを山の中からさがせるのは、世界でおれだけだと言いました。
お兄ちゃんはすごい人でした。

そんなお兄ちゃんはさいきんバイクのめんきょをとったので、バイトをしてバイクを買いました。
のせてと言ったら「斗真はまだ小さいから危ない」って言われたので、ぼくはちょっと泣きました。
そうしたらお兄ちゃんが自てん車でわんにゃんパークにつれてってくれると言ったので、ぼくは笑顔になりました。

日よう日にお兄ちゃんはやく束どおり、わんにゃんパークにつれてってくれました。
犬とネコがいっぱいいて、赤ちゃんもいたのでさわったらすごく小さかったです。
犬がぼくの手をぺろぺろしたのでよしよししたら、今度はがりがりされて痛かったです。
犬にはきょう犬病があるので病院に行くと言ったら、ワクチンしてるから大丈夫だよとわんにゃんパークのお姉さんが言ってました。
お兄ちゃんはわんにゃんパークのお姉さんに「かれしいる?いつひま?」と聞いてました。
お姉さんは少しこまってるようだったけど、笑っていたのでお友達なんだと思いました。

お姉さんがネコにえさをあげてみる?と言ったので、うんと言いました。
ぼくがえさをあげてるとお兄ちゃんのけいたいがなって、でん話をしながら外へ出ていってしまいました。
三十分まってもお兄ちゃんは戻ってこなかったので、迷子のお知らせでお兄ちゃんを呼びました。でもお兄ちゃんは来ませんでした。

夜になってもお兄ちゃんは来ませんでした。
ぼくはさみしくなって泣きそうになったけどがまんしてお兄ちゃんを待ちました。
くらくて怖かったけど、おまわりさんが「お家までおくってあげるよ」と言ってくれたので初めてパトカーにのりました。
パトカーの中はちょっと大人の人の匂いがして臭かったです。でも無せんきがあってかっこうよかったです。

お家につくとお父さんとお母さんが外で待っててくれました。
ぼくはがまんできなくて泣いてしまったけど、すぐに泣きやみました。
安心したらおしっこがしたくなって、お母さんがぎゅうっと抱きしめていたので少しもれそうになりました。
お父さんとお母さんがおまわりさんに沢山お礼を言ってました。

お兄ちゃんがかえってきて、ぼくを見たら「あっ、ごめん忘れてた」と言いました。
お母さんが「何してたの!」とおこって、お兄ちゃんはぼくに沢山ごめんと言いました。
こんど、斗真の好きな所につれていってやるとお兄ちゃんが言ってくれたので、けいさつしょに見学に行きたいと思いました。

お兄ちゃんのしょう来の夢は王様だから、ぼくは国家公む員しけんに合格して、しょう来はかん部こうほ生になります。
そしてけいさつ庁に入ってけいしそうかんになります。
ぼくがけいしそうかんになったらお兄ちゃんは家来にしてくれると言ったので、一生けん命がんばって勉強したいと思いました。
お兄ちゃんは斗真なら何にでもなれるよ、って言ってくれたのですごくうれしかったです。
そんなお兄ちゃんが大好きです。




prev / next


全1ページ


Back







「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -