祐介とは前の世界の彼氏の事だ。
初めて喧嘩をした人で、初めて好きになった人で、初めて付き合った人で、初めて結婚を考えた人で…。
喧嘩なんかしょっちゅうやった。
その度にどちらかが謝って、仲直りして…。
「でさぁ暁って組織にマダラってゆーヤバイのがいてさ」
そういえば祐介はNARUTOが好きだったな。
私はNARUTO知らないのに楽しそうに話してたなぁ。
「…誰かと間違えてないか」
「…あ」
ヤバイ、ぼーっとしてた。
昔を思い出すとすぐこれだ。
…それより、目の前の問題だ。
「おいおい、こいつはゆうすけなんて名前じゃねぇぞ」
「…すいません。人違いでした」
「…いや」
…見れば見るほど祐介に似ている。
雰囲気はまったく違うのに。
「…あの、私は佐々木ユウといいます」
「佐々木…ヤスノリさんとナツコさんの娘か」
「あー、あいつらの」
「…え、父と母を知ってるんですか?」
また父さん達の知り合いか。
最近多いなそういうの。
「という事はこれは君が考えたのか?」
紙の束を目の前に差し出される。
…これ、符術をまとめた紙だ。
「はい、そうです」
「ふむ…さすがお二人の娘か」
…父さんと母さんって実は凄い有名人?
てゆーか…。
「あの、名前…」
そういえばこの人の名前をまだ知らない。
そろそろ名乗ってくれても…。
「ん?あぁ、名乗ってなかったな。オレはうちはイタチだ」
「うちは…あぁ、サスケ君のところの」
イタチさんか…。
そういえば祐介が、
「NARUTOにうちはイタチっていうキャラがいるんだけどさ、俺に似てるって皆言うんだぜ」
なんて言ってたっけ。
祐介…確かにイタチさんはあんたに似てたよ。
性格全然違うけど。
「…なぁ」
あ、狐の存在忘れてた。
てゆーか静かだと思ってたら符術の紙見てたんだね。
「これお前が考えたんだよな」
「え、うん…そうだけど?」
…あれ、なんかまずかったかな。
「オレもそれについて言いたい事がある」
え、イタチさんも!?
本格的にまずいかも…?
「この技の言葉?っていうのか?もっと短くできるぞ」
「え?」
「あぁ、もうちょっと改良ができる」
狐は衝弾符の紙を指をさして言い放った。
…え?
「わ、分かるの?分かるんですか!?その術式が!」
「術式っていうのか。よくできてるよなぁ」
「え、てゆーか短くできるの!?ただの狐じゃないの!?」
「この狐はオレの口寄せ動物だ」
「見りゃ分かるだろーが。特別な狐だってことくらい。オレ様は小太郎だ」
「こたろー?いや、それより短くする方法を教えてください!」
衝弾符の術式が短くなれば使ってもバテなくなる!
「それよりってお前…!」
「…いいだろう。だがまずは怪我をみせろ」
「…あ、忘れてた…いやでも肋の一本や二本くらい…」
「おい!オレ様を無視すんな!」
結論:協力してくれる存在
((一筋の光、だね!))