「いやぁユウちゃんは忍術に関しては優秀ダネ!忍術に関してだけは!」
あっはっはーと笑うカカシさんに殺意を覚えた今日この頃。
父さんも母さん笑ってないで何か言えよ!
どうやらカカシさんは私の両親に大切な用があったらしく、少々遠回りながらも人目のつかない森を突き進んでいたらしい。
運が良いのか悪いのか…私がそれをくせ者と勘違いして…あとはもうさっきの通り。
「…もう私寝る」
「あら、今日は早いのねぇ」
「あんな煩い酔っ払い共がいる所なんていたくない」
「いやーでもさすがヤスノリさんとナツコさんの娘さん。まさかあんな小さいのに新術を開発してるなんて!」
「だろぉ?俺もナツコも鼻が高いのなんのって!」
顔を真っ赤にして大口開けて笑う姿はみっともない。
大人って酒が入ると煩くなるよなぁ。
「…じゃ、母さんおやすみ」
「えぇゆっくり休みなさいね」
酔っ払い二人を母さんに任して自分の部屋に入る。
どーせ明日も学校なんだしもう寝よ。
「…で?カカシは何しに来たんだ?」
「あーらら、ユウちゃんが寝た途端にこれだ。親バカもたいがいにしなさいよ」
「バーカ。ユウのクラスにうちはの一族がいんだろうが。そいつの為でもあるんだよ」
「はいはい。で…うちはの一族についてなんだが…」
鳥の囀りで目が覚めた。どうやらもう朝になったようだ。
死んだように寝てたような気がする。
なにせカカシさんとの戦闘だったからなぁ。
手加減はしてくれたものの、物凄くボロボロだ。
昨日の夜は気にしてなかったけど、なんだか太ももが痛い。
顔も痛い。
つまりあちこちが痛い。
「…こんな状態でアカデミー行くのか…」
はぁ…億劫だなぁ。
「ユウ!あ、起きたのね。早くご飯食べて準備しなさい」
「…はーい」
食卓の席に着く。
父さんはもう仕事に出たらしい。
カカシさんもいない。
「はい、お弁当。今日も森に行くんでしょ?気をつけてね」
「うん、ありがと」
食べ終われば準備タイム。
パジャマから着替えて、髪を適当に整えて、顔洗ったり歯磨きしたり、お弁当持って…。
「いってきまーす」
「いってらっしゃーい」
結論:学校が始まる
((つまり日常が始まる))
((この世界の日常が))