「佐々木ユウ!」
アカデミーが終わったからさっさと森へ行こうと思った、思ったんだよ。
そしたらサスケ君がいきなり呼び止めたんだよ。
なんだよ、私何かしたかよ。
「…なに」
「お前…オレと勝負しろ!」
「…はぁ?」
なに教室のど真ん中で叫んじゃってるの?
しかもおま…勝負って…。
「…いやだよ」
「ダメだ!勝負しろ!」
えーサスケ君ってこういうキャラなの?
もっとクールぶったキャラだと思ってたのに…。
てゆーかあんたのせいで嫌な注目集めてるんだけど。
…今はここを離れるべきか。
「…私を捕まえられたらいいよ」
「…は?」
今度はサスケ君が呆ける番。
でも私は待つという優しさなんか与えてやらないから。
「じゃあいくよー…」
「は!ちょっと、まっ…!」
「…よーいどん!」
慌てているサスケ君を尻目に走り出す。
走って、走って、走って…。
「…もう大丈夫かな」
さすが、サスケ君は優等生だなぁ。
撒くのに時間かかってしまった。
「…意外としつこいんだなぁ」
よし、さっそく森へ行こう。
私の術、符術にはまだ他にも種類がある。
敵を吹き飛ばすのもあるけど、味方をサポートする術が多い。
あまり積極的に戦闘したくない私にピッタリだ。
…だから符術を選んだんだけど…。
「結構むずかしいんだよねぇ」
いつもの森に着いた私は、いつものように瞑想から始めた。
この瞑想、意外と効果がある。
やらないと集中できないんだ。
「…うーん…“蛇拘符”は成功してるから他の術もできてると思うんだけど…」
他の術をやろうにも対象がいないと成功しない術ばかり。
早くも新術開発に壁が出現してしまった…。
「…?誰か来る…?」
じっと考え込んでいたが、人が来る気配に顔を上げる。
この森は私の家から近く、木の葉の里の警備が薄い場所に位置している。
まぁ、私の両親がこの森での他国からの侵入者を警戒してるらしいから大丈夫だとは思うんだけど…。
私の術には対象が必要…。
「…ちょっとした腕試し?」
よーし、いっちょやりますか!
結論:結局、私も物好き
((罠は張った方がいいよねぇ))