作戦は至極簡単。
私が札に変化して時間を稼ぐだけ。
…すぐバレちゃったけど。
「…おい、もうバレてんじゃねーかよ」
おやシカマル、そんな所にいたの。
「うるさいなぁ。自分より小さい物に変化するのは気をつかうんだよ。しかもくしゃみ出そうだったし」
「…そうかよ」
…さて、目の前で睨みつけてる生意気な小僧の相手でもしてやりますか。
「…お前が佐々木ユウか」
「あーそうだよ。えーっと…カスケ君?だっけ?」
『………』
…あれ、なんで皆黙るの。
なんか間違えた?
「…バッカちげぇよ」
「…オレはうちはサスケだ」
「え…あ、そうなの。ごめんね誰かとごっちゃになってたみたい」
まいったなぁ…この様子だと後の二人も違いそうだ。
「…札はナルトか」
「…ったく、こんなに早くバレるとは思わなかったぜ」
「だからごめんって」
「そこをどいてもらうぞ…!」
「俺達はどかない為の足止め要員だよ!」
「!きゃっ!?」
喋ってる間にシカマルがヒナタを影真似の術で動きを封じる。
「…影まね、成功」
「ヒナタ!」
「…くそっ!」
あの野郎…私のヒナタになんて事を…!
っと遊んでる場合じゃないな。
「…助けに行こうとしても無駄だよ。もう貼ったから」
「…なっ!?」
「な、なに、これ…!動けない…!?」
ヒナタを助けようとしたサスケ君とチョウジの体には、黒い蛇のようなものが巻き付き、動きを制限していた。
「それ、私の忍術」
「…そんな忍術なんか見た事ねぇぞ」
「当たり前じゃん私しか使えないし」
「…血継、限界?」
ヒナタが縛られながらも苦しそうに尋ねる。
…早く終わんないかなぁ。ヒナタが苦しそうで見てられない。
「…いや、血継限界じゃないよ」
「じゃあ…なんなんだ、これは…!」
「それは、私が開発した忍術…符術。そしてその符術の名前は“蛇拘符”だよ」
この符術はテイルズオブシンフォニアの、藤林しいなの術を参考にしている。
ってゆーかもろ同じ。
「符術っていうのは、起爆札と原理が同じなんだ。ただ、私のチャクラにしか反応できないようになってるけど」
「ふーん。結構便利そうじゃねぇか」
「蛇拘符の効力は…」
「効力は?」
「多分十分も持たない」
「はぁ!?」
まだまだ改良が必要な術なんだよねぇ。
…あぁ、そろそろ効力が切れちゃうな。
「…この紙かっ!」
サスケ君は足に貼ってあった紙をクナイで破く。
「あらら」
「おいおい。微妙に使えねぇな!」
「あれは改良すればもっと効果が上がるんだよ!」
「…っく、俺も限界だ…!」
サスケ君が動けるようになったと同時に、シカマルの術も解ける。
ヒナタは動けるようになると、チョウジの紙を剥がした。
「…やっぱり改良の余地があるな」
「冷静に自分の忍術の解析してんじゃねぇよ」
「…時間がないな」
「…!シカマル!」
「なっ…ぐぁ!?」
シカマルがサスケ君に殴られたと思ったら、眼前にはサスケ君が。
あぁ、殴られるのか…。
「…行くぞ」
「う、うん」
「………」
「…乙女の顔を本気でなぐるかね」
「お前乙女ってキャラかよ」
「生物学上では乙女ですー」
「………」
「…何その目」
私だって一応女だ。傷付くぞゴラァ。
「…サスケ達のチーム行ったな」
「そうだねぇ。行っちゃったねぇ」
「…ナルトがやばいかもな」
「やばいかもねぇ」
…まぁでも。
結論:作戦は大成功
(だな)
(だね)