「オレさオレさ!うずまきナルトっていうんだ!よろしくってばよ!」
「あーうん、よろしく」
なんでナルトと自己紹介しているのかって?
そんなの、追試のチームが同じだったからに決まってるじゃん。
…まさかドベ…いや、ナルトと同じになるなんて。
ヒナタとが良かったぁ…(遠い目)。
せめてもう一人はもっと成績がいい奴…。
「…お前らが同じチームかよ」
…居残り決定。
残念でした。
「マジかよシカマルとナルトと同じチームとか終わってんじゃんかなんで成績が悪い奴同士組ませんだよおかしいだろイルカ先生死ねマジで切実に死んでください」
「おいおい。まだ始まってもねーのにそんな悲観すんなよ」
「そうってばよ!このオレが一緒なら居残りとかありえねーから!」
「「いや、一番有り得んだよ」」
「えー…二人共気ぃ合いすぎだってば…」
…まぁルールも分かってないのに悲観しすぎかな。
きっとルールに救済措置が…。
「皆もうチームになったな?今からルールを説明する。ルールは簡単だ。札を半分のチームに持たせた。持ってないチームは札を奪う。持ってるチームは札を護る。たったこれだけだ」
イルカ先生はルールを説明しながら一枚の紙を配る。
「その紙に書いてあるチームが対戦チームだ。他のチームの札を奪うと居残り決定だからな」
全然救済措置ないな。
まぁいいや…相手はっと…。
「…げ」
「ん?」
「どした?」
「…いや」
相手、このチームかよ…まいったな…。
「それじゃ制限時間は五時間だ。奪った守ったは関係なく成績をつけるから安心しろよ。それじゃー…散!!」
イルカ先生の合図でそれぞれのチームが散らばる。
最初はきっと作戦タイムだ。
「…相手は、ヒナタとサスケとチョウジか。相性的にはなんとも言えねーが…問題はサスケだな」
「札はこっちが持ってるし…逃げる?」
「逃げるのが一番楽だろーけどよぉ…」
「ダメダメダメ!逃げるなんて絶対ダメーー!!そんなのカッコ悪い!」
「そんな事言ったって勝てる相手じゃないでしょー」
「…いや、逃げるのもむずいな。相手にはヒナタもいる」
「"白眼"…厄介だねぇ。面倒臭いなぁ…なんでそこは成績がいい同士なのさ。もう降参する?」
「だーかーら!降参もダメ!てゆーかそれこそ居残り決定!」
なかなか作戦が決まらない。
相手が強大すぎるんだよもー。
「…しょーがねぇ。ユウ、お前変化の術使えるな?」
「え、うん。ヨユーだけど?」
「なになに?なんか作戦思いついたのか?」
「…たいした作戦じゃねーけど…」
「…それ!面白そーだってばよ!」
「んー…まぁ悪くはない、かな?」
「よし、じゃそれで行くぞ」
結論:作戦A、決行します
「…火影様、ナルト達が相手チームと釣り合わないと思うのですが」
「そうかのぉ…」
「はい。どう考えても成績が落ちこぼれ同士の集まりでは、あのチームには歯がたたないかと…」
「落ちこぼれか…考えてみなさい。うちはサスケは成績が良いが協調性に欠ける。対してナルトのチームにはあの奈良家の息子がおる」
「奈良シカマル、ですか」
「あやつの父は将棋が強くてのぅ。戦況を見極めるあの目…シカマルの才能が開花するのはいつになるやら…」
「はぁ」
「それに、佐々木の子供もおるじゃろう?」
「佐々木ユウですか。あいつの成績は平々凡々。もしくはそれより下をいっていますが…」
「あやつの両親は上忍じゃぞ?まさか忍の才能がないわけがなかろうて」
「……」
「ふふ…将来が楽しみな子供達じゃのぅ。もちろん、ナルトもな。そう思わんか?イルカよ」
「…はぁ」