「あ、お前…」
「…?」
今日も授業めんどくせー…。
そう思った俺は授業をサボって屋上へ行く事にした。
「あ、シカマル!あんたまたサボる気!?たまには真面目に受けなさいよ!」
「サボるなら僕も一緒に行くよ。屋上?」
「あぁ、先行ってるぜ」
「うん」
「ちょっと…無視すんな!ヨシノさんに言い付けるわよ!?」
あーうるせぇ女だな、いのの奴。
ったく…。
いのの騒ぎ声を背中で聞きながら(これを人は無視という)屋上へと足を運んだ。
屋上に着いたところで、冒頭に戻る。
「お前昨日の…」
「………」
屋上には先客がいた。
黒髪は肩につくかつかないかの短さ。
長袖のパーカーに半ズボン。
この年頃の女は身嗜みに気をつかっているのに、まったく洒落っ気のない女。
平凡な顔は今は眠そうに俺を見ていた。
「………」
「………」
「………」
「………」
「……?」
おい待て、こいつ微妙に首傾げやがった。
俺の事は覚えてないってか。
「シカマルーお待たせ…あれ?昨日の子」
女が微妙なアクションを起こしたところで、出入り口からチョウジが登場した。
「…だれ」
「えぇ!?」
「………」
やっぱり覚えてなかったか…。
「俺は奈良シカマル。こっちは秋道チョウジ。」
「よろしくー」
「私は…佐々木ユウ」
こいつ面倒臭そうに…。
俺より重症だな。
「昨日なんで逃げたの?」
「昨日?」
「無駄だチョウジ。こいつ昨日の事覚えてない」
「えぇ!?昨日の事なのに!?」
「あぁ」
そう言ったら、しばらく考えて…るのか?
無表情だから全然分かんねぇな。
「…あ、君達昨日の公園の」
「あ、良かったー。覚えてたんだ」
思い出したところで昨日の行動を問い詰めてみる。
「…で?なんで逃げたんだ?」
「なんでって…なんとなく」
「…は?」
「え、なんとなくで逃げられた僕達って…」
「いや、理由くらいあるだろ」
「なんとなくはなんとなくだよ。理由なんてない…ただ」
「ただ?」
「奈良君や秋道君が…」
「あ、そんな他人みたいに呼ばないで名前で呼んでよ。君もいらないから」
「…シカマルやチョウジ達が追っかけてきたから、つい」
なるほど、人の心理ってやつだな。
「悪かったな。ナルト達が恐がらせて」
「いや別に。めんどくさかっただけ」
…なんだこの面倒臭い女。
結論:突っ込まざるをえない
(なんか…ユウってシカマルと似てるね)
((似てねぇよ/似てないよ))