今日は両親がいない為、午前中から森で特訓が出来るという、とても素敵な日だ。
いや、特訓自体はあまり好きじゃないんだけどね。
生きていく為に仕方なくね。
「…よし、お昼のサンドイッチもたくさん作ったし準備OK。行きますか!」
もちろん、家の鍵は閉めてね。
森に着いてすぐにやること、それは瞑想だ。
もしかしたら自分は危険な術を扱うかもしれない。
それくらいに未知な忍術を作ろうとしているのだ。
いや、もとはとあるゲームの技なんだけどさ。
この世界ではどんな効果が表れるか分からないし…。
だから暴走をさせないよう集中するために瞑想から入る。
瞑想が終わったら準備運動。
怪我をしないようにね。
―…バァン!!
「…ふぅ。チャクラの大爆発、大成功」
技については着々と進んでいる。
術式って結構使い勝手がいい。
チャクラの性質変換が無くても、術式さえ書ければ風だろうが水だろうが何だって扱える。
そのかわり、チャクラの消費が半端ないけど。
「基礎術はだいたい分かった…人に使ってみないと効果が分からないのもあるけど、当初の目的は達成したし…そろそろお昼にするか」
気付けば日は真上に昇っていた。
…気付いた時の空腹感やばいな。
お昼の時の為に用意していたサンドイッチを取り出す。
サンドイッチの具は卵が一番好き。
次にツナマヨ。
だから卵とツナマヨを多めに作って、ハムとか野菜は少なめにある。
「はぁ…大自然の中で食べるサンドイッチ最高」
まさに至福の時だ。
―ガサッ
「…ん?」
草むらが揺れる音がした。
音の発生源の方へ顔を向けると…。
「………」
えーっと、兎に狸、イタチ、猿、鳥、ネズミ…などの小動物が顔を覗かせていました。
え、なにあれ可愛い。
「「「………」」」
どうやら私のお昼を狙っているみたい。
…ふ、私は寛大な心を持っているんだ。
昼飯を動物に少しわけてあげようじゃないk…。
…あれ、サンドイッチがない。
あんなにあったのに。
「…あっ!こら!!」
なんか狐が持ち去ってるー!?
慌てて追いかけたけど、動物の素早いことったら…。
小動物達は狐から私のサンドイッチをそれぞれ受け取ると、四方八方に逃げていった…。
…サイアクだ。
まだ一つしか食べてなかったのに…。
結論:野生の動物は信用できない
(ただいまー…)
(お帰りーって大丈夫!?)
(ユウ!?何かあったのか!?顔が青いぞ!)
(…お腹減った…)