診断メーカー詰め(F/Z槍) (0)
0211 21:46



初めて手にした熱はあっという間に燃え盛って心と体に火を点した。感情の炎に身を委ね、私は蝋燭のようにただとろとろと溶けて行く。きっと貴方は手に入らない。全て終われば二度と会えなくなる。そうしたら熱を失った蝋燭は、冷えて固まって埃を被る。それならここで燃え尽きたいの。たすけて、くるしい、あなたがほしい。(ディルソラ)


俺を見逃した事できっとお前はお前の主を怒らせたのだろう。ケイネス殿を助け出す時に見た、銃を手にして立つ男は、温度の無い瞳をしていた。あの男はきっと、血も涙も無い冷血な人間だ。守るべき女性を偽のマスターとして仕立てあげるような男だ。俺を送り出したセイバーの気持ちなどわからないだろう。
それなのに、気高い騎士王は愚かな程に俺を信用した。主の信用を失う事になっても、だ。その盲目さに答える為に、俺もお前に信頼を捧げよう。真っすぐ過ぎるその在り方を、目が眩んだと言って盲信しよう。俺がお前を討ち果たす最後の瞬間まで、お前は俺の道を照らす光となり、俺を癒す涼風となるのだ。(槍剣)


愛しい人に連れ出された私は役立たずもいいところでした。自分がただの箱入り娘だったと言うことを嫌と言うほど実感させられたのです。ドレスに穴が開けばあの人はすぐに自分の毛布を裂いて私に与えました。足が痛いと言えば、いつまでも私を抱いて走りました。
お父様よりももっと歳が上の、あんな偉そうな男の人に、沢山いるうちの一人として生涯を捧げるのならば、恋を知らぬまま嫁いでしまうくらいならばと、思わず飛び付いたあの人は、私を何より大切にしてくれました。授かり物は私達の子なので勿論美しかったのですが、たとえどんなに醜い見た目でも愛らしく感じた事でしょう。
「お母様、お父様はどこですか」「お父様」「お父様」「お父様はお仕事に行かれたのよ」それは残酷な嘘でした。そう、私は女でなく母になったのです。もう守られるだけのこどものままじゃいられません。この子達は私が何としてでも守ります。だから安心して眠ってくださいね、あなた。(槍姫)


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