槍剣 (
0)1230 23:05
夜の闇に、不粋な街灯が二人を照らし出していた。
聖剣と魔槍がぶつかり、そのあまりの重さと速さに火花が散る。
主の為に、悲願の為に。
勝つ為に絶対に倒すべき敵である。ただそれだけの、純粋な殺意の篭る重厚な攻撃。熱く胸の奥で煮え滾る戦闘意欲。お互いに徹底的に相手を追い込もうと、躊躇い無く踏み込んで行く。
海辺の静寂と痛いくらいの緊張感が集中力を研ぎ澄ます。
嗚呼…楽しい。
あと一歩の所で届かない剣撃、斬り付けられる寸での回避。ぎりぎり、どちらもぎりぎりだ。実力に寸分の差も感じない。これ程までに心地好い戦いがあっただろうか。彼の滑らかな二本の槍の扱いに、見蕩れる暇すら無いけれど。
痺れそうな命の奪い合い、磨き上げられた騎士同士の打ち合い程、愛おしい物はない。
今、私は恋をしている。
貴方との闘いは、何より私の心を震わせる。あいしている。
願わくば…貴方も私と同じ気持ち足らん事を。
(囁く言葉も熱い口付けも知らない、それでもこの愛を謳うことは出来るのです!)
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この二人の在りようは真っ直ぐでかっこいい。
対決も、共闘も、戦う二人はとにかくかっこいい。
もっとかっこよく…書きたいなあ…