君と僕らの話 | ナノ





『いやー!みんな、
 すっかり大きくなっちゃって!
 要wwww眼鏡wwww』

「笑うな馬鹿」

『あ、
 そーいうの変わってないよねほんと』

只今、お昼ご飯中。
春や悠太にも会ったら春なんか泣きながら抱きついてきた。
本当かわいすぎだよね、あの子

「陽奈ちゃん
 戻ってきたなら知らせてくれても
 よかったのに…」

『ふふっ
 サプライズ、サプライズー!』

「陽奈も変わってなさすぎだから」


そーいう子供っぽい奴。なんて減らず口をたたく祐希のほっぺを引っ張れば、痛いなんて言いながら陽奈のほっぺも引っ張る
「やめなさい」と2人の頭を軽く叩く悠太はまるでお母さんのようだ

「祐希も、陽奈に会えて
 嬉しいのはわかったから」

「……別に

 悠太だって、さっきから
 笑ってばっか」

「…………………」


「2人とも嬉しいんですね!」


『うひへへっ!!
 そーかそーか!』







「…あのー



 どーゆー関係?」




彼女の笑顔



完全にのけ者にされていた千鶴が口を開いた。一斉に集まる視線に口をひきつかせる
すると春が千鶴に向かって謝った

「すいません千鶴くん!
 陽奈ちゃんは
 僕達と幼稚園からの幼なじみなんです」

「おっ、幼なじみ!?
 なに君ら!
 美少女と幼なじみなの!?」


『やだ、照れるww

 小学校の後半らへんから転校してさー!
 しばらくこの子達と会えなくて

 んま、いまは絶賛一人暮らし中だから
 こっち来た!みたいな!』

「ほへー…!」

「え、一人暮らし中なの?
 ちゃんと家事できんの?嘘でしょ?」

「みえはんなよ」

『え、あたしどんだけ駄目な子扱い?』


「今度遊びに行ってもいーですか?」

『春なら全然OK!』

「あ、ズルいよ春」
「俺も行く…」

『じゃあ、皆でうち泊まりにきな!
 ね、要も』

「あ?…まぁいくけど…」






(あー…、めっちゃ愛されてるな
 陽奈ちゃん)


分かる気がする。なんて思いながらパンをガブリと噛みつけば、口の中に甘いクリームの味が広がった

『千鶴くんもきなよっ』

ニコリと笑う姿はまるで太陽のよう
それに負けねーぐらい


「おう!」


笑った


(千鶴でいーぜ!)
(わかった!千鶴は笑顔が眩しいねぇ)
(マジ!?惚れてもいいんだよ!?)
(死ね虫)
(要っち!?
それこの触角から言ってる!?)


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