クリスマスという特別な雰囲気がそうさせるのか、今日はいつもより身体が火照ってしょーがない。
それをアカギが目ざとく察して、
「カイジさん?どうしたの」
白々しく声をかけてくるものだから。
――――オレもたまらなくなって。
「んでもねーって…」
つい顔を思い切り背けてしまった。
不自然極まりない。
でもアカギはオレのことなんてお見通しで、
「こっち来ない?」
早速お誘いしてきたりする。
「っ…」
「カイジさん、早く」
「行か、ない…」
「…そう」
あぁつまらない意地を張ってしまった。
まぁこれはいつものことなんだけれど。
でも今日くらい、
素直でいたいのにな。
オレのバカバカ。
そう自己嫌悪に陥ってたとこで、
背中にふわりと体温を感じた。
「カイジさんが来てくれないからこっちから来ちゃった」
「っ……アカギ…!」
ヤバい。
ちょっと感動した。
…と、
そこで妙な違和感に戦慄する。
「っん……ぅ…?」
「ここ触られたいんでしょ…」
「っ、…っん…んっ」
「いい反応…」
気がつけば服の上から身体をまさぐられていた。
顔がありえないほど熱い。
「っは……そこは…っ」
「カイジさんのいいところ」
「さわるなぁっ…!」
なまじ手つきが丁寧なせいかもどかしくて仕方ない。
「っく……」
「…脱ぐ?」
「……」
脱ぐも何も…
もう中心は張りつめてきてる。
「っあ……アカギ…ッ」
「ん、分かってる…」
アカギはオレの頬っぺたに、
軽くくちびるをつけた。
◇◆◇◆◇
アカギの指がオレの入り口をぐちゃぐちゃに溶かす。
「もっ…ぅ…そこは…」
「ダメ。ちゃんと解さないと…つらいのはカイジさんなんだから」
あくまでもアカギは時間をかけるよう。
こういうところに愛を感じてますます心臓がキュウと締めつけられる。
とは言え、
焦らされてるように感じるのも事実で。
そのせいか早くアカギのが欲しい…なんて考えてしまって、
オレは慌ててかぶりを振った。
早くイれてほしいだなんてそんなはしたないこと絶対アカギには言いたくないし…!
「っう、ぁ、っ……」
「…カイジさん」
「アカ…ギ…ッ」
早く。
早く。
早くっ…!
そう願えば願うほどアカギのが恋しくなってしょうがない。
「くっ……」
段々と声が抑えきれなくなって、
慌てて爪を噛んでやり過ごそうとする。
けど、
アカギの指がナカで折り曲げられる感覚がたまらなくて。
「…っ…あ……」
爪にはみるみるうちに自分の津液が絡んでいく。
口が、閉じられない。
「アカギッ…もう無理っ…」
「…うん」
アカギの指がやっと抜かれた。
くちゅりと音が漏れる。
「っは…ぁ…」
「…ごめんちょっといじわるした」
「……え…?」
「我慢するカイジさんがあまりにも可愛いから…」
…!
やっぱり焦らされてたのか。
まぁ途中からそんな気はしてたけど。
オレはまんまとアカギの手のひらで転がされてたわけだ。
よっぽど文句のひとつでも言ってやろうかと思った。
が、
「――――…ゆるして?」
アカギが甘えるかのように擦り寄ってきては耳打ちするものだから。
オレもついほだされて…
「……ん」
結局いとも簡単にゆるしてしまうのだった。
「クク…そこ、ゆるすんだ?」
「……ん」
「かわい」
「…ばかっ」
オレが振り上げた拳をアカギは上手くキャッチする。
そのまま引き寄せられて、
「っは…ぁ…っ…」
「ん…」
くちびるがぶつかるように重なった。
下半身には硬くて熱いのを押しつけられている。
こんなとき身体は正直なもので、自然と腰がせりあがってしまう。
アカギと至近距離で目があった。
「あー…っ」
「…っ」
アカギのが一気に奥まで突き刺さる。
快感で頭がクラクラした。
「……アカギ、アカギッ…」
「ん……っ」
手首を痛いほど掴まれてもう感覚がバカになりそうだ。
でも、
離せなんて言えない。
…こんな珍しく余裕ないアカギを見ちゃったら。
それに、
くちびるを首筋につけたままくぐもった声で「……愛してる」なんて囁かれてしまっては、
もう…
愛しくてしょーがなくなるじゃんか。
あぁ…。
なんか今のでツボを突かれた。
悔しいけどアカギはオレのことよく分かってる。
愛してるって言葉が嬉しいとか、
ちょっと恥ずかしい性感帯とか。
でも、
それはふとしたきっかけで弱点にもなりそうなので、
これ以上は自分のことをあまり曝け出したくない。
……というのが実は本音だったりするけど。
これくらいなら言っても大丈夫なはず。
「……カイジさん…」
「っん…、オレ、も…」
すげー愛してる。
Dec. 26, 2012
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