ああもうバカげている。
仲良く並んでいる2人分の歯ブラシを目にしただけで、
こんなにもドキドキするだなんて。
「忌々しいっ……!」
たかがダメニートの分際でこんなにもわたしの心を掻き乱すとは。
なんだか悔しい。
─────悔しいから、
さてどうしたものかと考えてみる。
けれど、
考えれば考えるほどドツボにハマっていくというジレンマ。
鬱陶しい。
まるでわたしがカイジくんを気にしてるみたいだ。
そんなこと、
………ちょっとあるけど。
そこは認めたくない、微妙な男心というヤツだ。
肝心のカイジくんは既に夢の中にいる。
そこまで疲れさせてしまったのは、他でもない。わたしではあるけれど。
せっかくの余韻に浸る間もなく眠りについてしまったカイジくんが少し恨めしい。
抱きあった後ならば、そのままベッドでイチャイチャしててもバチは当たらないだろうに。
カイジくんはあっさりと寝てしまった。
(まぁ……、せいぜい早く体力を回復させることですね。カイジくん)
明日の夜も身体は空いているから、今日以上ハードに攻めるつもりだし。
………って、
ここら辺がカイジくんに鬼畜と呼ばれてしまう所以なのか。
べつにサディスティックな性癖は持っていないけれど。
しかし。
確かにカイジくんのスイートスポットを突きまくるのは、わたしの快感を煽るのだ。
…………いけない。
これ以上良からぬ考えに至らないよう、早めに寝てしまおう。
それにしても…。
こんなに燃え上がってしまったのが、
まだ同棲たった1日目にしか過ぎないだなんて。
まったくこれから先が思いやられることだ。
果たしてわたしのマグナムはどこまでもつのだろうか───?
お題:ばっかみたい、様
Jul. 29,2012
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