1122年 【ヴォルムス協約】
神聖ローマ皇帝ハイリンヒ5世と教皇カリクストゥス2世の間で結ばれた。

ハイリンヒ5世の父親、ハイリンヒ4世(カノッサの屈辱の人)は、教皇グレゴリウス7世と聖職叙任権をめぐって激しくバトっていた。
(皇帝vs教皇のこれを叙任権闘争という)
その叙任権闘争に一応の決着をつけたのがこのヴォルムス協約。

内容は、(これまで)皇帝が教会の司教とかを任命する。(これから)教皇が任命する。
だけど、教会とかに土地をあげる権利(封土)は皇帝に譲ってあげる、っていう妥協策。



ぶっちゃけ目に見えるところで神聖ローマ側に損はなかったんだけれど、
これを境に皇帝のフランク王国的権威はなくなってしまう。

フランク王国的権威というのは、王様が、俗世界とキリスト教的世界の両方を支配しようということ。
けど、この協約によってそのキリスト教的世界の支配権をなくしちゃったって状態。

カール大帝の頃からずっと、歴代の皇帝はこういったキリスト教帝国の樹立を夢見てきた。
しかし、ここにそれはかなわぬ夢となるわけだ。
(フランク王国が、理念としても完全に滅びたってことじゃないかなと勝手に妄想)

※ちなみにフランスやイングランドではすでにこんな感じの協約を結んでいた。
ドイツだけが認めようとしてなかった。










協約によって皇帝の権力が弱まり、もともと反抗的だったザクセン公が
ここぞとばかりにヒャッハーするようになってドイツ国内がとってもカオスな状態になっていた。



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