/コヨーテ
 北米地域の多くのインディアン部族にて崇められている。大文字で"Coyote"と書く場合、それは"コヨーテ神"を指す。
 伝承・伝説によると"煙草・火・太陽・死"などあらゆるものを人間世界に齎したとされる。
 賢く、また地球上で最も適応力のある動物のひとつとされ、繁殖習慣や食べるものを変えるなど環境の違う様々な地で生息していける総合力をもっている。
 単独での行動が多い。また、オスとメスで共に旅をし、その後番いになることも。時には家族単位の小規模な群れでも活動する。
 狼の近縁で、狼と狐の間の子のような見た目。
 バッファローや馬などとともにインディアンの伝説に登場する頻度が高い。
 日暮れ・明け方に遠吠えする習性がある。一頭が吠えると次第に他のものも加わり、暫くの間鳴き続けコーラスのようになる。コヨーテはナワトル語で"歌う犬"の意味がある。
 物語のなかでは多く、トリックスターの性格を与えられる。

/トリックスター
 英語では詐欺師・ペテン師を意味する単語。
 神話・伝承などに現れる悪戯者。策略を張り巡らす賢さと欲望を抑えられず事を仕損じる愚かさ、人間社会に火や文明を齎す文化英雄的創造主像と享楽主義で反社会的な破壊者像、善と悪など全く異なる二面性を併せ持つ。
 神や自然界の秩序や法から外れる一貫性を欠いた矛盾する役割をもち、対立した二項間の媒介者でもある。
 凝り固まった価値観を壊す者、また笑いや新たな秩序を齎す者。
→例:天界と冥界を行き来するヘルメス、神から火を盗み人間に与えたプロメテウス、とても多面的な性格を持つスサノオノミコト、ルシファーなども時にトリックスターとされる。またとんちの一休さんやアルセーヌ・ルパン、ピエロなどにもこのような性格がみられる。


/ワタリガラス
 英名はRaven。大鴉とも言われる大型の鳥。
 高い飛行能力をもち、たとえ住処を追われても新天地を求め飛び続ける行動力がある、旅する鳥である。
 人間のように一度伴侶を決めると生涯添い遂げると言われる。
 物語においては深い知識をもつ賢者としての姿がよくみられる。また、流れ者のような一匹狼的な向きもある。
 神話・伝承では太陽の使いや神の使いとしてよく現れる。が、インディアン部族の伝承では、常に自由を追い求める存在であり、その行動(星や月を盗み出し人々に開放するなど)は、人々に求められてというよりも、自由気侭に振る舞った故の副産物的なところがある。
 故に、"救済者"ではないが、ある意味の"英雄"像をも兼ね備えている。その翼と行動力、知恵により、従来の人にはなし得なかったことを遂げる先駆者の象徴でもある。
 旧約聖書の創世記では凶兆の鳥として、ケルト神話では戦いの神モリガンの化身として、北欧神話では戦と死を司る神オーディンの斥候フギン[思考]とムニン[記憶]として登場する。清廉で崇高な印象よりも、戦場に殺戮や死を齎す者として描かれることが多い。
 文学作品では、エドガー・アラン・ポーの「大鴉 The Raven」が有名。作中大鴉は冥界の神プルートからの使者と信じられている。作者ポーは大鴉を"死者を悼む、終わりなき追憶"の象徴と語ったとされる。内容は、恋人の死によりうちひしがれる主人公のもとに言葉を発する大鴉が現れ、次第に狂気に陥っていく様を描く物語詩である。大鴉が喋る言葉は「Nevermore!(もう二度と!)」だけである。



こういうリサーチはやっていくと意外と面白いです。
面白いので、どんどん深みに嵌まって調べだしてしまいます。
イメージの符合する映画を何本か見返したり、ドキュメンタリーを見てみたり。本棚引っくり返したりね。
これまで自分が持っていた知識と絡まって、より深まって、そんなことを繰り返していくと、だんだんと作品世界が私のなかで出来上がってきます。
・・・まあ、ほぼ趣味です。作品の為というより、趣味です。
趣味・映画鑑賞と二次創作とリサーチ。です。





2013/08/05 00:32




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