稲妻11 | ナノ


こなハッピーバースデー(*´∇`*)
犬源田×猫照美でエロだよ!!!!!
良かったら貰ってね!!!!!





 とうとう飼い主に愛想を尽かされた。近所の血統書付きのお嬢様を孕ませたのがいけなかったようだ。誘ってきたのはあの雌犬の方なのに、俺だけが悪漢扱いされて心外である。それに生まれた子犬たちの顔を見るに、本当に俺の子なのかも怪しいものだというのに。
 しかしながら犬の口では人間に言い訳できない。居座って飼い主に迷惑を掛けるのも不本意なので、追い出される前に自分から出て行った。さて次は何処に流れようか。気儘な野良犬生活の始まりだと思えば、今の状況が楽しくもある。




 気の向くままに流離う毎日が、どのくらい長く続いただろう。ある日幸次郎は、如何にも金持ちが住んでいそうな、大きな屋敷が建っている敷地に迷い込んだ。
 西洋風の広い庭園には、丁寧に手入れされた薔薇が色とりどりに咲き乱れて、華やかな芳香を余すところなく漂わせている。
 よく利く鼻が馬鹿になりそうな甘い匂いに酔いながら、薔薇の園を散策していた幸次郎は、庭に面した白塗りの露台から、こちらを見ている生き物に気が付いた。
 愛らしい整った顔立ちに金色に輝く毛並みを持った可憐な猫が、幸次郎をじっと見つめていた。
 目が合って微笑まれた瞬間に、幸次郎は時間が止まったような感覚を味わった。それを美しいと思う心が感動に打ち震える。真紅の大きな瞳に吸い寄せられるように、幸次郎は猫のいる露台へ歩み寄っていった。


 幸次郎が近くまで来ると、猫の方から話し掛けてきた。
「初めまして、野良犬さん」
「ああ、初めまして」
 改めて間近で見てみると、ますます美しい猫だった。幸次郎を興味津々に観察する瞳は、高価な宝石の如く鮮やかだ。優雅な立ち居振る舞いから察するに、血統書付きの箱入り猫であることは間違いない。
「綺麗な猫だな。名前は何て言うんだ?」
「ありがとう。僕は照美。君は?」
「俺の名前は幸次郎」
「ふふ、幸次郎のたてがみも立派で素敵だよ」
 この会話だけで、幸次郎はすぐに照美を気に入った。奢り高ぶる風もなく、自分を卑下することもない。強面の幸次郎を見ても恐れず、気さくな様子で話も出来る。物腰が柔らかいのに利発そうなところも、ますます幸次郎の好みに合っていた。
 何しろ見た目が素晴らしく上等だ。こんな絶世の美貌は、中々お目に掛かれるものではない。
 此処で出会ったのも何かの縁。どうにか口説き落として、懇ろな仲になりたいものだ。しかし其処いらの雌に聞かせるような安易な誘い文句は、賢そうな相手なだけに効かない気がする。野暮な雄とは思われたくない。
 どうしたものかと、幸次郎が下心を表に出さずに思案していると、千載一遇の好機が向こうからやって来た。
「ねぇ、君のたてがみを触ってもいいかな?」
 それは出会ったばかりの二匹にしては、随分と馴れ馴れしいお願いに違いなかった。しかし好奇心旺盛な猫である照美は、幸次郎の立派な毛並みを見て、触りたくて堪らなくなってしまったのだ。
 これを機として一計思いついた幸次郎は、内心ほくそ笑みながら「いいぞ」と照美に頷いた。


 無邪気に伸ばされた白い手が、幸次郎の毛足を優しく丁寧に掻き撫でる。照美はその素晴らしい手触りに、ほぅと感嘆の溜め息を漏らした。
「わぁ…見た目よりも柔らかいんだね」
 野良になってからも手入れを怠ったことのない、豊かな赤茶の長い毛並みは、幸次郎が密かに自慢としているものだった。男ぶりを象徴する立派なたてがみは、雌へのアピールにも、雄への牽制にも有効に使えた。
 照美の手つきは心地好く、いつまでも撫でられていたいと幸次郎は思ったが、それでは案じた策が始まらない。恭しく照美と目を合わせた幸次郎は、出来る限り体裁の良い笑顔を作ってお願いした。
「お前の毛並みも綺麗だ。俺にも触らせてもらえないか?」
「うん、いいよ」
 いとも簡単に頷いた照美の頭を、幸次郎は早速優しく撫でた。見た目どおり艶やかで、滑らかな毛の手触りに感心する。自らのたてがみに自信を持っている幸次郎だから、他者の毛並みについても煩いのだが、照美のそれは一級品といえた。
 照美の場合は飼い主が熱心なのだろう。これだけ容姿に恵まれた猫を飼っていたら、あれこれと世話を焼きたくなる気持ちもわかる。
「凄く良い毛並みだな…飼い主が手入れをしてくれるのか?」
「うん、佐久間くん…っていうひとが、僕のご主人なんだけど。彼がいつも綺麗にしてくれるんだ」
 頭を撫でられながら、ころころと鈴のように笑う姿は、無邪気で実に愛らしい。きっと佐久間という飼い主にも、こんな風に甘やかされて、照美は笑っているのだろう。照美に怪しまれないように雑談を装いながら、幸次郎は更に一歩深い質問を投げ掛けてみた。
「…その佐久間っていうのは、今日はいないのか?」
「約束があるお出かけしてる。夕方には帰るみたい」
「そうか。夕方までは、帰らないのか…」
 二匹を照らす陽はまだ高く、夕暮れまでには十分な時間が残されている。つまり今この邸宅の広い敷地には、幸次郎と照美しかいない。
 そのような状況下にも関わらず、無防備に向けられた照美の笑顔に、幸次郎はぞくぞくするような愛しさを覚えた。
 小さくて柔らかそうな、か弱い生き物。唯一の庇護者の不在を、闖入者に自ら話してしまう、愚かで可愛い愛玩動物。
 照美を見詰める幸次郎の目には、極上の据え膳が映っていた。
「幸次郎の手は大きいね、何でこんなに大きいのかな?」
「それはな、照美…」
 たった今、大きいとはしゃがれた手のひらで、幸次郎は照美の口を塞いだ。照美は驚きに見開かれた目で、口角を上げて笑う幸次郎を捉えた。怖がらせて可哀想だけれど、優しくて甘い雄の演技はもう終わりだ。
「こうやってお前を黙らせて、押さえ付けるためだよ」
 幸次郎はもう片方の手で、照美の両手首を纏めて捕らえた。抵抗の手段を尽く封じられた照美を、幸次郎はブルーグレーの鋭い目で、舐め回すように眺める。照美は顔だけでなく、細身の体つきも均整が取れていて美しい。やはり、好い。
 自分の生涯の伴侶とするのに、これ程相応しい存在はいない。幸次郎は確信した。
「照美、お前に惚れた。お前に俺の子を産んでもらう」



 幸次郎は露台から照美を引き摺り下ろすと、見つかり難いように茂みに連れ込んだ。体重をかけて伸し掛かれば、仰向けになった華奢な身体は、いとも簡単に組み敷いてしまうことができた。
 四肢を押さえ付けるとぞくぞくするのは、狩猟犬の血が入った幸次郎の本能かも知れない。今や照美は完全に幸次郎の獲物と化していた。
 圧倒的な力で抵抗を封じられた照美は、怯えた瞳で幸次郎を見上げている。幸次郎は恐怖に震える照美を可哀想だと思う一方で、可愛くて食べてしまいたいとも思っている。鬩ぎ合う二つの欲求があり、後者が競り勝ったとき、幸次郎は衝動的に照美の首筋に噛み付いていた。
「…っ…!」
 口を押さえる手の平の下で、照美が大きく息を飲んだ。幸次郎が本気で顎に力を込めれば、このまま照美の喉笛を食い千切ることもできる。
 しかし幸次郎は照美を殺して嬲りたいわけではない。色白の柔肌に犬歯が食い込む感触に酔いながら、照美を傷付けないぎりぎりの力で、幸次郎は歯を立てた。
「…ん、ふぅ…っ、んん…!」
 ふと照美の声が聞きたくなった幸次郎は、口を塞いでいた手を退けてやった。
「ふ、はぁっ…な、なにをするんだい…っ?」
 こんな状況下だというのに、照美はまだ幸次郎の目的を理解していないようだ。本当に世間知らずな猫である。いざという時に騒がれたら厄介なので、幸次郎は念のため照美をわざと脅した。
「…痛くされたくなかったら、おとなしくするんだな」
 怖い顔と低い声の威力はてきめんで、照美はすっかり抵抗しなくなった。震えて強張る細い身体を、幸次郎は隈無くまさぐった。中性的な容貌だったから、性別はどちらかと思っていたが、暴いてみると雄だった。
 幸次郎としては雄でも雌でも構わなかった。照美を抱いて孕ませたいと思う気持ちは変わらない。可愛がる手段が少し変わるだけだ。

 柔らかく垂れている照美の性器を、幸次郎は大きな手で包んで握り込んだ。そのまま幾らか弄ってやれば、先端を覆っていた包皮が剥けて、綺麗な紅色の亀頭が露出する。小振りではあるが年相応に、雄としての機能は成熟しているようだ。
「あぁ、やっ…だめ、はぁ、あん…!」
 上下に擦られると気持ちが良いのか、吐息混じりの声で喘ぎ始める。愛撫の度にぴくぴくと痙攣する身体は、性行為に不慣れな感じがして愛らしい。今までに経験したことのない快感で照美を驚かせたくなった幸次郎は、気づけば手の中の高ぶりを口に含んで吸い上げていた。
「っひ…!やっ、食べないでぇ…」
「食べないぞ。気持ち良くするだけだ」
「ふ、ぁ…あん…ふぁ…っ!」
 根元を指で戒めながら愛撫すると、通常より早く芯が通る。完全に勃起しても可愛らしい照美の性器は、幸次郎の口の中にすっぽりと収まってしまう大きさだ。
「ふっ…ぁん…はぁっ…あぁっ…」
 初心さが丸出しの喘ぎ声を聞けば、照美が此処を性的な用途で使った経験がないことは明らかだった。
「あっ、ぁん…や…ぁ、なにこれぇ…っ」
 初めて味わう性的な快感に、照美が戸惑いの鳴き声を上げる。もう子猫と呼ぶような歳ではないのに、飼い主が余程過保護だったのだろう。深窓の愛猫である照美には然るべき時期に、相応しいお嫁さんをとでも思っていたのだろう。しかし残念ながら、その願いは叶わない。今この場所で照美は、幸次郎のものになるのだから。
「あぁっ、やめて…いや、いやぁ…っ」
 わざと卑猥な音を立てて性器を吸い上げると、照美はいやいやと首を振り、水音を聞きたくないのか耳を押さえる。無駄な抵抗が愚かしくもあり、可愛らしくもある。
 幸次郎の口内で、照美の性器が震え始めた。絶頂が近いのだ。幸次郎は照美の射精を促すように、先走りに潤む鈴口を舌で突き回した。
「やだぁ…なにかでる、でちゃうぅ…!」
「大丈夫だから、そのまま出せ」
「ひあっ…あっ!はぁんっ、あぁん…っ!」
 括れを唇で締め付けながら亀頭を吸い上げた瞬間、一際高い鳴き声を上げて照美は口内で果てた。



 芝生に四つん這いにさせた照美の頭を、幸次郎は押さえ付けた。腰を高く掲げさせて、色の綺麗な後孔を長い指で弄り回す。先程出された精液を潤滑油代わりに使っているが、頑なな入り口は簡単には解れない。内腑を掻き回された照美が苦しそうに喘ぐ。
「…ふぅ、くふっ…やぁ…なに、あぁ…」
 幸次郎の指を締め付ける門の力は強い。何かを挿れたことなどないそこは、異物の侵入を本能的に拒んでいる。これから更に大きな質量を受け入れなければならないのに、指くらいで音を上げたら話にならない。
 幸次郎は照美の身体を丹念に愛撫した。一本が馴染んできたら、更に一本を添えて入り口を広げる。大丈夫そうになったら、また一本増やす。最終的に照美の後孔は、指を三本まで銜え込めるようになっていた。
「うぅ…っ、ん…あっ…やぁ…」
 流石に三本ともなると、長さも太さそれなりにある。今すぐ慣れろというのは到底無理な話なので、幸次郎はこんなものかと前戯に見切りを付けた。どうしたって照美には、少し我慢をしてもらうことになる。
 照美の背中に覆い被さった幸次郎は、熱り立った雄の切っ先を、指に代わって後孔に押し付けた。
「挿れるぞ」
 低い声で囁いて、ゆっくりと挿入を開始する。
「っひ、あぁ…ああっ…いやぁ…っ!」
「さすがに、処女の中は狭いな…っ」
 幸次郎の猛りが照美の中に、悲鳴と共にずぶすぶと埋まっていく。充血した肉棒が純白の双丘に突き立てられる様は、悲惨としか言えないものだった。二匹の体格差と相俟って、照美が極太の楔に貫かれているように見える。
 最も張り出しているところが入ってしまえば、後は奥まで押し込むだけだった。純潔の隘路を雄の質量で埋め尽くしていく。一物が根元まで収まると、幸次郎は具合を確かめるように一、二度腰を振った。律動の度に照美が悲痛な声で喘ぐ。
「や、ぁあっ…は…ぁ、やめて…ぇ…」
 未通の狭い肉穴に、いきなり幸次郎級の男根を銜えさせられたのだから、照美に掛かる負担は計り知れない。
「ぅう、いたい…っ、おねがい…ぬいて…」
 しかし抜いて欲しいと頼まれても、幸次郎は犬だから、はいそうですかと行為を中断することはで出来ないのだ。幸次郎は照美に獣同士のセックスの仕組みを教えてやった。
「知らないのか?犬のペニスは一度挿れたら、射精するまで抜けないようになってるんだ」
「…うそ…そ、んな…っ」
「本当だぜ。抜こうとするともっと痛くなるんだ。試してみるか?」
 幸次郎が腰を大きく引く素振りをすると、照美は引き攣った悲鳴を上げた。
「だめっ…!い…いたいのは、いやだ…」
 涙でびしょ濡れになった綺麗な顔に、幸次郎は加虐心の疼きを覚えた。段々と従順になっていく獲物が可愛らしい。肉穴に嵌めたままの肉棒が、興奮により更に一回り大きくなる。
 幸次郎は照美を抱き締めて、汗ばむ首筋に鼻先を埋めた。きつく口づけてキスマークを残しながら、諭すように語り掛ける。
「そうだ、もう諦めろ。お前は俺に最後まで抱かれるしかないんだよ」
 そして律動を再開する。後背位で結合しているから腰が振りやすい。抜ける寸前まで腰を引いては、根元まで一気に打ち込む動作を繰り返す。肉と肉がぶつかる激しい音が辺りに響いた。
 照美の中は熱くて狭くて最高だった。きつすぎるくらいの締め付けも、初物だと思えばこの上ない快感になる。
「…っ、ふあっ!ん…っあぁ、やぁ…」
 崩れ落ちそうになる照美の立て膝を、腰を抱えることにより幸次郎が支える。
「やぁ…あぁん…さくま、くん…たすけて…ぇ…っ」
 犯されて頭が朦朧としているのか、照美ははらはらと涙を零しながら、今此処にはいない飼い主の名前を呼んでいる。
「っ、ひどい…こうじろう、ひどい……」
「泣くな…もっと酷いことをしたくなる」
 初めてだから出せればそれでいいと思っていたが、幸次郎は気が変わった。今までは突き上げるような動きをしていたが、体内を掻き回すような動きに変える。幸次郎の肉棒が腹側を強く擦ったとき、照美の身体は電流が走ったようになった。
「っふあぁ!?や、ぁ…なにこれ…んあ、あっ!」
 前立腺の在り処を把握した幸次郎は、照美が反応した場所を重点的に突き始めた。内部から射精を促す強い刺激は、自慰すら知らなかった初心な身体には、酷すぎる快感かも知れない。
「ひっ、ぁひ…ぃ、ああ…だめぇ…っ、ああ…っ!」
 雄に貫かれることでしか得られない悦びを知った照美は、幸次郎から離れられなくなる。雌を抱いたって満たされることはない。幸次郎でなければ駄目なのだと、泣いて縋るときが訪れるだろう。
「はぁん、ああっ!や、やだぁ…おかしくなっちゃうよぉ…」
 張り出した亀頭に前立腺を穿たれる度に、照美の身体はびくびくと痙攣して、体内の肉棒を締め付けた。初めてでこの反応なのだから素質がある。開発していったら相当淫乱な猫になるに違いない。
 しかしまずはこの一発だ。確実に照美を孕ませて俺のものにする。
「たっぷり出してやるから、孕めよ…っ!」
 最奥に届いた幸次郎の雄先は、そこで絶頂を迎えた。
「いやぁあっ、あぁっ!ひぁあっ、ふあぁあんっ!」
 犬であるだけに幸次郎の射精は長く続いた。体格の良い幸次郎に伸し掛かられて、照美は為すがままに種付けされていた。
「っあ…やぁ…なにか出てる…おなか、くるしいよぉ…」
 犬の吐精の量と勢いは尋常ではない。大量に吐き出される濃い精液が、照美の体内を満たしていく。入り切らず結合部から溢れた白濁が、照美の太股を流れ落ちていった。幸次郎は滴る残滓を指で拭い、朦朧とする照美にそれを見せた。
「これだけいっぱい出したんだ…元気な子供を産んでくれよ」
 意味がわかっているのかいないのか、幸次郎の言葉に照美は小さく頷いた。




 おわり


 タイトルは『俺のかわいい子猫ちゃん』で。幸次郎さむい。
 この一回の性交で幸次郎の子を身篭ってしまった照美と、妊娠の事情を知ってブチ切れる飼い主佐久間。相変わらず野良をやっていた幸次郎を取っ捕まえて保健所に突き出そうとするのですが、照美と子猫たち(犬とのハーフだけど…)に縋られて、幸次郎も家に置くことになります。
 何だかんだで幸せいっぱいの源照と、春の度に生まれる可愛い子猫たちに絆されつつ、貰い手探しに奔走する佐久間なのでした。
(でも、源照の子供だから、すっごくかわいいんだ。だからすぐ貰われていっちゃう。佐久間は夜こっそり涙ぐむ。本当にいい飼い主さん。)


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -