曖昧な忍の葬り方




「俺が死んだらアンタの墓の隣にでも埋めといて」

残す名など俺にはないと男は言う。男がお前の体が燃えてなくなってしまった場合はどうすると問うと考える仕草をしてひとつ手を叩いて嬉しそうに、

「灰はそうだなアンタの家来の畑にでもばらまいて」
と言った。

「そうしたら俺という存在は完璧にいなくなれるんだ!」
なんて良い考えだろうと男は笑う。

己が嫌いなのかと男が問うた。するとどうだろうと男は曖昧な笑みを返す。
「嫌いだから燃やしたい。黒い炭になってそのまま霧散したい間違っても蘇ってしまわないように骨になりたいんだ。でも俺がいなくなった後のことにも固執するんだから、きっとそれなりにこの体を気に入っているんだろうとも思う」
嫌いだけど好きでたまらない時もあるなんて奇妙だなあ!と矢継ぎ早に口を開く。ふとアンタはどうなんだいと男は男へと初めて問いかけた。

片足に体重を預け腕を組んでいた伊達はおもむろに口を開く。

「そんなもん、俺にもわからねえよ」






電波な佐助。







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