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いけはんA

だらだら会話文。





「愛しているよ」
だの
「キスしてもいいかい?」
だの、表現がどストレートすぎる竹中に俺は疲れている。
そうだあいつはハーフだったんだとその度に強く認識することになる。

あの時、大暴露という名の告白の果てに、その、雰囲気に飲まれて俺と竹中は付き合い出した。
もちろん誰にも言っていない。
そのため店に来る女共は今でも竹中にきゃあきゃあしているのだ。
優越感があると言えば、嘘ではないが、そのギャップに押しつぶされそうだ。冗談じゃねえ。

「ねえ伊達くん伊達くん」
このイケメンはたまに言動などが幼くなる。今みたいに背中に抱きついて、俺の名前を呼ぶこの姿を耳障りな女共に聞かせてやりたいくらいだ。
アンタはギャップ萌だなと言ってみるとなんだいそれと首をかしげた。別にかわいいなんて思ってないこれはイケメン補正だ。イケメンなら何をやっても許される時代なんだろうそうなんだろう。

「くっつくな」
「伊達くんはいい匂いがするんだね。これ、香水?」
人の話を聞かずに僕もこれほしいなと竹中は俺の背中に鼻を押しつける。
……これもイケメン補正がかかってるからだ。

「そうだ離れろ」
「伊達くん」

腰に手を回したままの竹中がリップ音と小さな声で呟く。
耳元に柔らかな感触。

「愛しているよ」
「You're kidding.」


……勘弁してくれ。




イケメン補正かかってるからなんでもカッコ良く見えると思ってる伊達さんのはなし。

この話の半兵衛はもう、これでいいです。
この半兵衛気持ち悪いとか思ったらそれが正常です。
わたしは半兵衛をどうしたいんだ。









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