追いかけてほしい、なんてわがままを言うつもりはない
長文
2016/07/13


追いかけてほしい、なんてわがままを言うつもりはない
プロポーズなんていらないから、ずっとそばにいて
あなたに会うために生まれてきたのかもしれない、なんて気障な台詞ですけど
きっとすぐに俺のことなんか忘れて新しい生活を始めるんだ。それでいいんだ
さよならなんて認めるわけない、お前を絶対捜し出す
君の目も口も鼻も声も、君自身も、俺のモノ
ここにはいないとわかっているのに目で君を捜してしまう
手のひらからこぼれ落ちたのは抱えきれないほどの君への愛
すべてを捨てる覚悟があるのか、彼はそう呟いた
白いキャンバスに塗りたくるのは嫉妬心の塊

いつもの風景に君がいないなんて耐えられない
ずっと一緒にいるのに肝心な事は何も知らない
神様お願いします。この感情を消して、いつも通りの関係に戻して下さい。
それを望んでいるのは君だけかもしれないよ、なんて声は聞こえなかった
何も望まないからただ好きでいさせてください
季節が変わっていくと同時に、僕たちも同じではいられないことを悟る
さよならを教えて、もうこれ以上好きでいられない
君への最後のラブレターは、ありがとうとさようならを
きっと君は知らない。好きだったことを。まあ一生言うつもりもないけど
あゝ、泪がはらりはらり、静かに流れる
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