3091~3120

その列車は二度と駅に帰らないままで
愛しい人は目の前で微笑んでいるよ
君の消えた地面にいつの日か倒れ眠る
たまには地上から解放されてさ、
ひとりでは叶うはずもない夢ばかりだ
燃える星を決して汚してしまわぬように
今でもあの頃のふたりが向こうで手を繋いで
それなら心はここに忘れたことにする
夢を断ち切る柔らかな感情
ねぇ最初の夜空を今も覚えてる?

目を閉じても分かってしまいそうになる
記憶の組み換えをできるだけ早く片付けて
ありふれたささやかさに目が眩む
こんな日々だから輝き放つ愛があった
頑張れているのだろうか
かろうじて過剰と判断せず
短い夜の途中でどうして夢をみるのだろう
君がいなくなった世界に優しく
安定して幸せを語れるようにただ今は、
頼りない希望を掴み取った夕立

当たり障りのないバラード
捨てきれない無力さなら成り行き任せで
止まったままの時計を共有してよ
雨のあとなら全て投げ出してこっち向いて
好きなだけ重ね合わせて崩壊させればいい
朝になると君は星に変わっていた
儚く過ぎていくけれど確かに愛された日々
叫んでも振り返らないから迷いながら諦めた
ふたりの約束に答えるめじるしはないけれど
贅沢なチープさを噛み締めよう



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