一緒の高校に行きたい。
そのために赤司君に勉強を教えてもらっているのだけれど先生の授業を聞くより分かりやすく驚いた。
「…すごいね赤司君」
「何がだ」
「わからない問題ないの?」
「教科書に大事なことは全部かいてあるだろう?逆になんでわからないんだ」
そう返されると何も言えなくなる。
確かにそうだが何でもわかりすぎてすごすぎる。
「赤司君ってできないことないの?」
「俺だって1つや2つあるかもしれない」
かもなんだ。つまりないかもしれないということなのだろうか。
「人に勝つのは当たり前だ、それが勉強でもスポーツでもな」
「…できないよ」
「できるさ」
「赤司君だもんね」
「その俺が教えてやってるんだ落ちたらどうなるか分かってるな…?」
にっこりと微笑まれてかっこいいなんて思ったけど言ってる内容があれなので背筋がゾクリとした。
「……落ちたらごめんね」
それでもやっぱり弱気なことしか言えなくて。
「なんだ名無しはわざと俺に叱られたいのか」
「違うけど…」
「まだ時間はある、それに落ちてもいないのに諦めるのは許さないぞ」
その言葉にじんわりと胸があたたくなっていく。
「ごめんね赤司君…」
「……名無しは謝ってばかりだな」
ため息を1つ吐いて赤司君が頬づえをつきながらそう言った。
「心配するなお前は黙って隣にいればいい。何だ、文句あるのか?」
「ない…で…す…」
「絶対俺が合格させてやる、だから大丈夫だ」
安心させるように優しく頭を撫でてくれた。
「…頑張るね」
「ああ」
ずっと一緒にいたいから
______________
桜がひらひら落ちて地面いっぱいに散っている
洛山高校とかかれた校舎の前に2人で並んで立つ。
「赤司君似合うね」
「名無しもな」
お互い見合って笑みを浮かべる。
「まさかほんとに入れるなんて思わなかったなあ」
「だから言っただろう?大丈夫だと」
「赤司君やっぱりすごいね」
ほんとに入れたなんてなんだかまだ実感がわかない。
「…嬉しいな高校も一緒なんて」
「名無しはずっと俺の隣にいればいいんだ」
「ずっとかなんてわかんないよ」
「何言ってるんだずっと一緒に決まってるだろう?」
青「高校も一緒に入るとかあいつらほんとラブラブだな」
黄「何言ってんスか一緒でいうなら青峰っちも桃っちと一緒じゃないスか」
青「あいつが勝手に入ったんだ」
緑「まさかバカだった名無しがほんとに入るなんてな」
黒「名無しさんに失礼ですよ赤司君が強制してそうですけど」
青「あいつならやりかねねーよな…」
黄「権力すらくつがえしそうっス」
緑「………」
紫「あ、まいう棒なくなっちゃった〜」
緑「お前はいい加減食べるのをやめるのだよ」