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その日は衣装決めで一日を使い果たしてしまい、次の日からショーに出る3人のヴィルによる猛特訓が始まった。ラギーと#name#はショーに出る必要がないため、偽のティアラを作る作業を任されいた。


「ヴィル先輩、お疲れ様です。ヨヅキくんたちと一緒に、練習の様子見に来たッスよ」
「お疲れ様です。進捗はどうですか?」
「ウチの寮長、ちゃんとやってます?」


ティアラの進捗は順調で、夜月はラギーと一緒にポムフィオーレ寮のレッスンルームに訪れ、3人の様子を見に来た。「おい!!!」と言うレオナの怒鳴り声にラギーと夜月は視線を向ける。「おっ、レオナさん。サボらすにちゃんと・・・・・・!? ど、どうしたんッスか!?」頭と肩に水の入った花瓶をのっけているレオナを見て、2人は驚く。


「ヴィル!! さっさとこの花瓶をどけろ!!」
「アンタの姿勢を正すには必要なレッスンよ。花瓶のみっずを零さずに部屋を1周できるようになりなさい」
「てんめえ・・・・・・!」


すると見事花瓶は床に落ち、レオナは水浸しになる。「はい、また水がこぼれた。やり直し」ヴィルは厳しく言い放つ。「あーもうやめだッ、やめ!!!!」ついにレオナは我慢の限界に達する。
レオナは全くレッスンが進まず、カリムやジャミルのパフォーマンスのダンスも上手くいかない。


「こんなんで本当に、フェアリーガラに間に合うんッスか?」
「アイツらが会場の視線を奪わねえと、ピンチになるのはティアラを奪うオレ様たちなんだゾ」
「うーん、作戦を変えた方がいいかなぁ・・・・・・」


「なにも問題ないわ」危惧する3人にヴィルは言う。「アタシのモデル精神にかけて、『ティアラも視線も独り占め大作戦』は成功させて見せる」と言うヴィルに「でも、いったいどうやって?」とラギーが聞き返す。「成功する方法は、たった1つ」


「・・・・・・ひたすらビシッバシ!!! 体に正解を覚え込ませるのよ!!!」
「「「うわあっ!!!」」」


「ひえっ・・・・・・魔法でお知りに喝を入れられてる」するとヴィルの魔法によって、3人は勢いよくおしりを叩かれた。「3人とも、立ちなさい。今からアタシの許可なく座ったらスクワット500回よ」ヴィルは3人の前に仁王立ちをする。「レオナはもう一度花瓶を頭にのせてウォーキング。水を零したら空気椅子1時間。カリムとジャミルはどちらかがミスをするたびに二人三脚で学園1周ランニング。息が合うまで連帯責任よ」


「そんな・・・・・・!」
「えらっそうに・・・・・・テメェは何様だ!?」
「世界的スーパーモデル・・・・・・ヴィル・シェーンハイト様よ!!!」


「「「痛い!!!」」」バシン!!と再びおしりを叩かれる。カリムに至っては痛すぎて涙目になっている。「お、鬼コーチなんだゾ・・・・・・」その様子を見てグリムも思わず怯えてしまう。

「ねぇ、ヨヅキくん・・・・・・」ヴィルにシバかれる3人を眺め、ラギーは隣に立つ夜月に話しかける。「なんですか、ラギー先輩・・・・・・」2人は遠い目をして眺めていた。


「オレら、ショーのメンバーじゃなくて本当よかったッスね・・・・・・」
「心から、そう思います・・・・・・」