授業が終わり、なまえとリコは他の部員よりも少し早めに体育館に来ていた
「いやー、ほんとなまえが来てくれてよかったわよ、ちょうどマネージャー欲しかったから」
「リコ姉はマネージャーじゃないの?」
「私はカントクよ」
「カントク…だと?それってありなんすか…」
「基本なまえには選手のドリンク作ってもらったり、タオル配ったり、記録とかつけてもらったりするから、あんた趣味人間観察だからちょうどいいでしょ?」
「えー面倒くさ」
「返事は?」
「はい!」
「よろしい」
それから2人で適当に談笑していると、段々人が集まりだし、揃ったところで主将が皆に指示を出す
「よーし全員揃ったなー。一年はそっちな」
「リコ姉、私ってどうしたら?」
「あんたは私の横にいたらいいわ、一応自己紹介もしてもらうから考えといてね」
「合点承知の助!」
てかまじで私マネージャー?何が悲しくて8時ぐらいまで学校にいなくちゃならんのだ、早く家に帰ってゴロゴロしたい
「男子バスケ部監督、相田リコです、よろしく!!」
リコ姉がそう自己紹介すると、一年生は皆驚いていた。さっきの私と同じ反応だ
「なまえも自己紹介!」
「えっと…マネージャーになりました、1年の名字なまえです。とりあえず雑用頑張りますのでよろしくお願いします」
皆の反応はそれぞれで、可愛いと言う者や、目が死んでることについてツッコむ者。なまえはこれでいいのかとリコをみる
「ちなみになまえは私の幼なじみだから、遠慮なくコキ使っちゃって」
「遠慮して下さい」
「……じゃあまずは」
「無視!?」
「シャツを脱げ!!」
お姉様いつから痴女になったの、いいぞもっとやれ
皆は戸惑いながらもシャツを脱ぐ。
たまらん筋肉っすね触りたい
そしてリコ姉による身体能力測定が終わり、皆はシャツを着だす。火神とか言うでっかい人は相当すごいようだった
「リコ姉よだれ」
「はっ!ってあんたも人のこと言えないわよ」
「はっ!」
「んーにしてもすごいわねぇ…」
「カントク!いつまでボーッとしてんだよ!」
「ごめんっっ!で、えっと…」
「全員視たっしょ、火神でラスト」
「あっそう?…れ?」
黒子くん影薄くて忘れられてるよ
私はひらひら黒子くんに手を振る
「……あ!そうだ帝光中の…」
「え!?帝光ってあの帝光!?」
「黒子!黒子いるー!?」
「前、目の前」
リコ姉に近づいてるのが黒子くんだよ。だがリコ姉や周りの皆は気がつかない、どんだけ影薄いの黒子くん
「今日は休みみたいね。いーよ、じゃあ練習始めよう!」
「あの…スミマセン、黒子はボクです」
「きゃぁぁあ!?」
「うわぁ何?……うおっ!?」
「いつからいたの!?」
「最初からいました、なまえさんは気づいてましたけど」
「ウソォ!?なまえも早く言いなさいよ!」
「ええええ?私言ったよ!小声で」
ざわざわと皆が騒ぎだし、黒子が帝光中で試合に出ていたということを聞いて余計に騒がしくなる。それから黒子はリコに身体能力測定をされていた
「黒子くん、もっと肉食え」
細すぎだろ
「そうだ、なまえさん帰り一緒にマジバどうです?」
「おっ!いいねー」
「残念だけどあんた今日は、私と一緒に帰るわよ」
「ぴえー」
「ぴえーじゃないわよ、マネージャーの仕事教えなきゃいけないんだから」
「だそうなので、すまんね黒子くん」
「いえ、ではまた今度行きましょう」
「おうよ!」
黒子くんと次の約束をし、黒子くんは練習に戻って行った。黒子くんが向こうに行ったと同時にこちらにやって来たのは、確か…火神くん?だっけな?
「なぁ、お前黒子のこと知ってんのか?」
「デカッ!いや、全然知りません。キセキの世代についてもよくわかんない」
「そうか…」
「火神くん」
「あ?何だよ?」
「どうしたらそんなに背が高くなったの?」
なまえは実際近くにやってきた火神と自分の身長差に驚く。私と火神くんじゃ小人と巨人だな…あ、自分で言ってて悲しくなってきた
「あー勝手にだよ」
「いいよなー」
「お前小さいもんな」
「ふざけんな、縮めよ」
「口悪ぃ!てかお前俺のこと怖くねぇの?」
「何で怖いの?」
「大概の女子は怖がってあんまり近づいて来ねぇからな」
「火神くん目付きが怖いからでは?でも私、火神くんかっこいいと思うんだけどな、背高いし」
「ッな!?」
かっこいいと言った途端に顔を赤くする火神くん、見た目の割に純情なのね、これがギャップ萌えか
「なまえ、さっさとこっちに来て働け」
「すみません」
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