迷宮攻略開始
変な空間から迷宮の中に入って来ました。モルジアナちゃんからキャッチしそこねられて(ごめんね、重くて)白龍皇子の上に落ちました(本当に重くてごめんね)
「なぁ、何で白龍真っ赤なんだ?」
「アリババくんが来る前に、なまえお姉さんが白龍お兄さんの上に落ちてきて、お兄さんが支えた時になまえお姉さんの胸を鷲掴みにしちゃったからさ」
「アラジン殿!!」
「まぁ私は気にしてないんで、気にしないで下さい」
「そうだよなぁ、なまえさんの胸はいっつもアラジンが顔埋めてるしな」
「な!?何と破廉恥な!!」
うん、とりあえず進もうか。忘れてたけど浮遊魔法使えるし、てことでアラジンを抱っこして
「なまえお姉さん気持ちいいー」
「まったくこのおっぱい星人め!」
「コラー!アラジン殿!!俺がなまえ殿と行きますから、アラジン殿はモルジアナ殿と」
「ん?どうしてだい?」
「どうしてもです!」
「わかったよ」
結局私は白龍皇子に抱えられながら、地面につく少し前から浮遊魔法でゆっくりと地面に降りた
「うわぁ…迷宮初めて入ったけど、すごいねぇ…ん?カメ?」
「小っちゃくてかわいいね〜!」
「オマエら…超ウマそう」
カメがしゃべったあああああ!?しかもウマそうって言った!!カメって肉食だっけ!!?白龍皇子とアラジン噛まれてるし
たくさんある扉を開けていくと、不思議な生き物がたくさんいて襲いかかってくる。どうやらその扉の中は生き物達の家らしく突然家のドアを開けられて怒っていたみたいだ。
「みなさん、来てください。隠れたぬけ道らしきものを発見しました」
ぬけ道を進むと、生き物達が木を切ったり、食べ物を集めたりしている。何だか可愛いな、私達もハイホーハイホー言いながら先に進んで行くと
「ハチミツちょうだい?」
目が点です。すごい巨大な白い生き物がいました。これは怖い。しかも何か声が聞こえたと思ったら凶暴化しだして、こちらに突っ込んでくる。皆は逃げたが白龍皇子はその場から動けない、私は白龍皇子を後ろから抱き締め、防壁魔法で生き物を弾き飛ばす、透かさずモルジアナの凄まじい蹴りと、アリババくんのアモンの剣とアラジンの魔法で見事生き物の撃退に成功
「びっくりしたねぇ、今の白い動物は」
「白龍皇子、大丈夫かい?」
「……大丈夫です」
モルジアナちゃんはかすり傷ができていたが、私の治癒魔法で簡単に治った。しかし白龍皇子は足手まといになったと落ち込んでいる
「そんな君にこれをあげましょう」
「?何ですか、これは?」
「それは私の発明品です、役に立つんで首から下げといて下さい」
私は青い石のシンプルな首飾りを白龍皇子に渡す。その時、最初の部屋から悲鳴が聞こえて来た。皆で行ってみるとそこには先ほど小舟で送ってくれた村の女の子がいた
事情を聞けば、両親が迷宮に飲まれたらしく、助けにやって来たらしい
「よーしよし!君の両親は絶対に助けるから、ほら泣かないで、ね?」
泣いている女の子と目線を合わせ、頭を撫でて慰める
「そうはさせないよ〜」
突然現れた仮面をした男、その男はどうやら第61のジン、ザガンのようだ。ザガンは村の女の子を掴み上げる、すると今度はアリババくんのジン、アモンが出てきてザガンと話をする。ザガンは人間が大嫌いらしい
「その娘を放せ!!」
「……いいよ〜宝物庫まで来られたらね〜!一本道を用意してやるよ!」
ザガンは扉を出現させ、女の子を連れ去ってしまった
「で…これがその一本道か?」
扉の中へと進むと、たくさんのブロックと生き物達がいた。その生き物達も白い怪物のようにザガンの歌声で凶暴化して襲いかかってくる
「うわ!こいつら浮遊魔法と防壁魔法使えるの!?おっと白龍皇子大丈夫かい?」
「なまえ殿!ありがとうございます!」
落ちそうだった白龍皇子に浮遊魔法をかけて浮かばせる。アリババくんとアラジンは炎系の攻撃で次々と生き物達を倒していった
「………」
「あーもう疲れた!久しぶりにこんなに動いたな…白龍皇子?大丈夫?」
「ああ、いいえ…あの…皆さんに一つお願いが…」
白龍皇子のお願いは皆の力を借りずに迷宮攻略をさせて欲しいとのこと。白龍皇子真面目だからなぁ、アリババくんと言い合い始めそうだし
「あのさ、そう言わないでくれよ。お前の気持ちはわかるけどさ…」
「……わかったふりなど、して頂かなくとも結構です」
「ふりなんかじゃねーよ!だって…俺もさ……」
「そこの黒髪くんの言う通りだよ〜!」
突然頭上から降ってきたザガンの声、まとめて戦われるとそれぞれの実力が見極められないらしく、次のステージからは2人と3人の2チームに別れて戦うらしい。私とモルジアナちゃんと白龍皇子、アリババくんとアラジンの組み合わせで次のステージへと進んだ
「戦力分散か…ちょうど良かった」
「え?」
「これでいらぬ助けを借りずに済みます。あなた達も俺のことは気にせず、どうかご自分の身だけを案じて下さい」
「……?」
「はーい」
白龍皇子ってこんな子だっけ?まぁ勝手に手は出すけどね。道を進んで行くと突然壁の端にいたゴーレム達が動き出した。ゴーレムを倒そうにも数が多い上に硬い、モルジアナちゃんの足でもダメなようだ。しかも私攻撃より防御派だし白龍皇子血だらけだし
「白龍皇子!魔力操作は自分の命を削るからもうやめなよ!」
「一旦退きましょう。少し作戦を思いついたんです!このままあなたの命を削るよりも…」
「構わない、命が少し縮まるぐらい、他人に助けられるよりましだ。頼むからもう放っといてくれないか!」
「白龍皇子そう言わずに…」
「この迷宮攻略は…俺の使命を達成するのに必要だからで…その使命は、俺だけが背負うべき責務で…君達には関係ない…」
「関係なくなんか…!」
「関係ないさ…うるさいな…俺は皇子で、これは、俺の国の問題だ」
「関係なく…ありません…確かに…私はあなたにあまり関係ないかもしれません…でも…おそらくあなたにも…あなたの力になりたいと…あなたのことを大切に思っている人がいて、帰りを待っているはずです!だからその人たちの代わりに…今回は私達が、あなたの力になります!」
「力になるゥ!?無駄だよ無駄〜!!」
先程から所々口を挟んでくるザガンにイラっとします。
「モルジアナちゃんがそこまで言うのなら、お姉さん一肌脱いじゃおうかな」
私は隠し持っていた銃を取りだし、ゴーレムに向けて放つ
「そんな鉛の弾じゃ、ゴーレムはびくともしないよー」
「どうかな?」
弾はゴーレムに当たった瞬間ドカンッと爆発し、ゴーレムを一瞬で粉々にしてしまった
「なっ!?」
「私の弾には魔法がかけられていてね、当たった瞬間に効果を発揮するの」
「…何で君連れて来ちゃったんだろう…君さぁ普通に強いよね、金属器なんていらないぐらいに」
「私チートだからね、モルジアナちゃん!おいで!」
「はい!なまえさん!」
そのあとモルジアナちゃんがゴーレムとゴーレムをぶつけたりと、二人で協力しながらゴーレムを一体残らず破壊しながら進んで行く、途中で倒れてしまった白龍皇子はモルジアナちゃんが運んでくれたのだった
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