ギャグ20題 | ナノ
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気持ちは嬉しい。気持ちだけは。  

「なまえさーん!」

「うぐッ!ま、真波…てめぇ…いきなり飛びついてくるなとあれほど…」

「だってなまえさん見てたら飛びつきたくなるんですもん」


そう言って申し訳なさそうに俯く真波。あざとい!あざといけど可愛いよ真波!


「でも廊下で突進してくるのはやめてね、君のファンの子達に殺気向けられるの嫌だから」

「やだなーなまえさん!そんなことある訳ないじゃないですかー」


あるんだよ、この天然タラシめ


「山岳!あんた何してんの?早く移動教室行かないと間に合わなくなるわよ!」

「委員長、ごめんね!先行ってていいから!」


真波がそう言うと、委員長が眉間に皺を寄せながら絶対遅れないでよ!と言って去って行った。去り際にこちらをじとっと見てきたのは勘違いということにしておこう


「ほら、真波。授業遅れちゃ駄目なんだから早く行きなさい」

「そう言うなまえさんこそどこ行くの?」

「授業に行くけど?」

「嘘つき、なまえさん次体育でしょ?着替えもせずにこんなところで何してるんですか?」


何故私の次の授業が体育だと知っている真波、何この後輩怖いんですけど


「私は先輩だからサボってもいいんです!それに今日体育の先生いないからみんなで適当にバスケするだけだし行かなくても支障はない」

「俺の次の授業も調理実習だから、いなくても問題ないんです。どうせなら一緒にサボりましょうよ」


ニコッと笑うその爽やかな笑顔にノッカーウ!てことで結局屋上で一緒にサボることになった。屋上普通は開いてないんだけど、私ピッキング得意だからさ


「なまえさん!膝枕してください!」

「え?嫌ですけど?」

「えー!何でですか!」

「脚痺れるから」

「むー」


頬を膨らませて拗ねる真波、ちょっと写メ撮らせてもらってもいいですかね?

私は真波の写真を撮りまくったあと、持っていたタオルを広げ、そこに二人で頭を置いて寝ころんだ。


「なまえさん、腕枕してあげます!」

「まじで?お願いします」

「はい、どうぞ!」

「どうも」

「なまえさんは俺がずっと面倒見てあげますね、なまえさんが困ってたら飛んで行きます!」

「え?あ、うん、ありがとう。その気持ちだけは嬉しいよ、気持ちだけは。でも遠慮しとく」


ずっと面倒見てあげるとか何故上から目線だこの後輩。そしてこれは遠回しのプロポーズなのか?ん?


「なまえさん」

「何?」

「なまえさーん」

「いやだから何よ?」

「えへへ」

「ッ!真波何でそんなに可愛いの!?負けた!!」


私は真波の頭をわしゃわしゃと撫でてやる、真波まじ天使


「あーまた可愛いって言う、なまえさん、俺だって男なんですよ?」

「はいはい、真波はかっこいいー」

「やったー」


真波がぎゅっと私を抱きしめる。何か真波って大きな子供か弟みたいでつい甘やかしちゃうんだよね


「あ、授業終わったね…そろそろ戻ろうか」

「残念、もうちょっとだけなまえさんとこうしていたかったな」

「また今度サボっちゃえばいいよ」

「なまえさん不良だ」

「荒北ほどじゃないよ」

「ふふ、そうですね」

「さーて!戻るよ真波」

「はーい!」


たまにはこんなのんびりするのもいいかな








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