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いざ出発!



そしては時は経ち、ついに合宿の日がやってきた 

(展開早いのは気にしたら負け)

家族皆が揃ったあの日の夜、ご飯を食べながら合宿のことを話した。父と兄達は反対のようだったが、賛成派の母がねじ伏せた、母強し

なまえはパンパンになった鞄を持ち、真琴(長男)の車で学校へ送ってもらった。


「兄ちゃん、送ってくれてありがとー!行ってくるね!」

「なまえ、くれぐれも気をつけるんだよ」

「大丈夫だって!別に私がテニスする訳でもないし怪我なんてしないよ!」

「わかってないなーなまえは」

「ん?何が?」

「何でもないよ、じゃ、俺もそろそろ仕事に行かないと」

「おー!兄ちゃんも仕事頑張って!行ってらっしゃい!」

「行ってきます」


ニッコリと笑みを浮かべ、爽やかに去っていった兄を見送り、なまえがくるりと振り返ると数メートル先にこちらを見ている財前くんと忍足先輩を発見した


「おはようございます。2人で何してんですか?」

「あ、お、おはよう名字さん!い、今の人って…」

「兄ちゃんですか?」

「あ、お兄さんなんやな、はは、いや、何でもないわ」

「ほら、だから言うたやないですか、絶対家族やって」


なまえは頭の上に?を浮かべながら、前を歩く2人について行き、集合場所へと到着


「はよーっす」

「おはよう名字さん、荷物はこっちやで」

「あ!自分で持てるんで大丈夫ですよ!」

「ええからええから」


白石に半ば強引に荷物を奪われたなまえ。白石はそのままバスの下のトランクに荷物を並べた


「何かすみません」

「全然ええで、名字さんにはこれからたくさんお世話になるしな!」

「ありがとうございます!あ、それとさん付けなんてしなくていいですよ、名字とかなまえって呼んでください」

「ほななまえって呼ぶわ」

「はい、他の人もそうしてくださいね、あ、嫌ならお前とかで全然いいんで」

「いやいや、嫌なわけないやろ!俺もなまえって呼ぶな」

「ほなアタシはなまえちゃんって呼ぶわ〜」

「了解です、金色先輩!」

「いやん!小春ちゃんって呼んでー!」

「小春ちゃん先輩!」

「ああん!なまえちゃん可愛い!」

「浮気か!」


ガバッとなまえに抱きつく小春に一氏がすかさずツッコむ

結局なまえとテニス部はお互いに名前呼びということになったが学校内では絶対に呼ばないと心の中で密かに誓うなまえであった。


「ひかるきゅん」

「きも」

「ひでぇ…私ってどこ座ったらいい?」

「どこでもええやろ」

「ワイ姉ちゃんの隣がええ!」

「金ちゃんは俺の隣やでーなまえは財前の隣座りや」

「ええええ光変わってやー!!」

「もう動くのダルいわ、諦めや」

「金ちゃん帰りは一緒に座ろうねー」

「おん!約束やからな!」


小指と小指を絡め指切りをする
金ちゃんが天使過ぎて辛い

 
「これで全員揃たか?」

「千歳がまだやー」

「何しとんねん、あいつ」

「今オサムちゃんが迎えに行っとるで」


出発まで残り10分前になっても姿がないテニス部顧問であるオサムちゃんとテニス部レギュラーの1人である千歳先輩

この2人ともすでに面識があり、数日前にオサムちゃんには職員室に呼ばれ合宿のことを色々と教えてもらい、何故か最後にコケシを渡された、いらんわ

千歳先輩はたまたま昼休みに蔵先輩達と一緒にいるところに遭遇し、紹介してもらった。第一印象は巨人で駆逐しようかと思ったし、むぞらしかとか言われて抱っこされたのはまじでびびった


「光くん、ポ○キー食べる?」

「まだ出発もしてへんのに、何食べてんねん」

「朝少ししか食べてないからお腹すいてきたんだよ」


光くんのほっぺをポッ○ーで突っつくとイラッとしたのか箱を持ってかれた。ごめんなさいもうしないから返して


「ただいまー千歳連れて来たでー」

「遅れてすまんばい、早よ用意できたけん散歩ばしよったらこんな時間になっとったとよ」

「千歳はいつもそれやないかい!」

「よーし、これでみんな揃うたな!ほな出発するでー」


オサムちゃんが全員乗っていることを確認してからバスは目的地へ向け走り出したのだった。





「あ、そう言えば合宿ってどこの学校が参加するんですか?うち合わせではここ合わせて4校とは聞いてましたけど」

「東京の青春学園と氷帝学園、神奈川の立海大学附属中学校やで!」

「氷帝…」


確かあの俺様泣き黒子が氷帝だった気がする…しかもテニス部だったよな?うわー会いたくない


「もしかしてですけど、合宿するとこって跡部財閥が経営してるとこだったりします?」

「おお、よおわかったな!せやで、この合宿は氷帝学園のテニス部部長である跡部くんからのお誘いやからな」

「オサムちゃん今すぐ帰りたいッス」

「それは無理な相談やな!コケシやるから頑張ってや」

「心底いらねぇ…」


前の方からポイッと投げられたコケシを隣で寝ている光くんの膝の上にそっと乗せる。コケシも光くんの膝の上に寝れて嬉しいだろう

光くん見てたら段々眠くなってきた…

手持ちのリュックから変な目のついたアイマスクを取り出すと、それをつけて寝始めたなまえ

静かになったなまえの席をのぞき込んだ謙也や一氏は爆笑しながら写真を撮っていたという







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