Yは必死に笑いを我慢していた。
ヘアチェックに来る客の中には明らかに禿ている人も多かった。
心の中で「チェックの必要ないな、この人」などと思っても冷静に仕事をこなしてきた。
でも今日のこの客は見事に頭頂部が禿あがりジンワリ汗をかいていてチェックカメラがツルツル滑る。
その客が「ヤッパリ…もうダメですかね?」とつぶやいたのに対し「もうダメですね〜これは…プッ」と思わず気を抜いていたせいか本音をこぼした上に笑ってしまった…。
一瞬険悪な空気が流れたが笑ってごまかした。
そしてその男が帰り際に…「お…お前もかよ…っ!!」そう言いながら…
振り向きざまに布切れをYの顔に押しつけてきた。
「ングゥ…ヤ…ヤメテ…ンアアッ…」
薄れゆく意識の中Yは朝の主任の言葉を思い出していた。
〜最近頭髪の検査後にチェックレディに暴行を加える輩がいるので不用意な発言や行動は慎む事、特に閉店間際に駆け込んで来る客には注意〜
この男だったのかそう言えばもう閉店だって言ったのに…どうしてもって…言うから…ダ…ダメッ…意識が…アア…
どのくらい時間が経ったろう…Yが目を覚ますと体固定され足は大きく開き天井から伸びた機器のケーブルでつるされている。
口には猿グツワがされ声も出せない…
.....続きはこちら→
続きを読む