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Ears


携帯電話で長く長くお話した後。
私達は授業をさぼる形になりました。

どうしてくれるんですか、T世さん。
私が先生から怒られてしまったらT世さんを恨ませて頂きますからね。

………電話代(*´・ω・`)

月空≪T世さん、あの……≫
T世「行くぞ!!」
月空≪授業が……≫
T世「授業?知らぬ!!!!」

解ってくれよ!!!
私の気持ちも知らないまま、T世さんは私の前をずんずん歩く。

G「すまねぇな、]世の雪の守護者。
  あいつも悪気はねえんだ」
朝「許してやってほしいでござる」

…後からそうフォローされたら、怒れませんよ………
ボス想いですね、Gさん、朝利さん。

G「昔からあんなやつなんだよ、あいつは」

懐かしそうな眼をして言うから、彼とT世さんの付き合いの長さを感じる。

T世さんがこちらを振り向く。

T「早く来い!!まずはアラウディに逢いに行くぞ!!!」
G「何でやっかいなのから行くんだよ」
T「]世の雪の守護者が、場所を知っているからと言っていたからだ!」
月空≪彼は確実に応接室にいるので、きっとアラウディさんもそちらにいると思います≫

きっと私が言わなかったら、一緒に探すぞってことになって手間が増えるから、言ったことに後悔はしてないよ…うん。
…後悔したら負けだよね。

T「応接室へ案内しろ!!]世の雪の守護者!」
月空≪…了解です、T世さん≫

抵抗なんてしても無駄ってことは、この3時間くらいのほんっっっの短い経験から解ってます。




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応接室の札が見える。

月空≪ここです〜≫
T「ここか!」
G「たりー」

Gさんが頭をかきながら、面倒臭そうにしてますね。
私も面倒臭いです。

ノックをする。

返事なし。
そりゃあね、ないよね。
いないんですよね、いないと言って下さい。

?「……誰?」

わあ!返ってきた!!!

T「オレだぞ、アラウディ」

T世さんはガラガラと扉を開け、ずかずかと入る。
おいおいおいおい!!

ア「何でいるの、T世」
T「オレも朝に]世と入れ換わってな」
ア「ふうん…
  僕、国の任務に出てたんだけど。失敗したら、君、弁償してよ」
T「…オレは悪くない」
ア「僕の信用が下がるでしょ、どうしてくれるの」
T「オレだって!今日までの書類が3058枚溜まってるんだぞ!!!」
G「お前の場合自業自得だ!!!!!」

バコっとGさんがT世さんの頭を叩く。

T「痛いぞ!G!!!」
G「阿呆か、お前!!あれほど昨日終わらせろって言ったろうが!!!!」
T「無理に決まってるだろ!!!!」
G「さぼってんじゃねぇ!!!」
T「任務がないのにリファーネは手伝ってくれなかったし…」
G「ハッ!てめえなんか手伝う価値がないってことだろ」

Gさん辛辣……

朝「いつもあんな感じでござる」
月空≪そうなんですか?≫
朝「幼馴染らしいから…拙者には入れない領域でござる」
月空≪…そう、ですね。私も偶に感じること、ありますよ≫

いっつも転校してきて、友達なんて中々できなかった。
幼馴染なんて尚更。

ア「まあ彼女はそういう女だからね」
T「G!人遣いが荒い!!!」
G「お前の方が荒いだろうが!!!他の仕事全部オレに押しつけやがって!!」
T「ただ会合に行かせたり、マフィア壊滅させたり、オレの書類手伝わせたりしてるだけだろ!!!」
G「ふざけんな!!!もう何もしねぇ!!!!1ヶ月休みくれ」

ちょちょちょ、大丈夫か。

ア「煩いよ、出て行ってくれない?」
G「もともとお前の部屋じゃないだろ」
ア「僕の部屋らしいよ。
  おかしな髪の男が、金髪にしたんですかとか聞いてきた時に問い詰めてやったら、あなたの部屋、って言われてね」

…草壁さん、可哀そうに。
アラウディさん部下(?)泣かせな人なんだね。

月空≪この時代の人はアラウディさんを恭弥さんって思ってるんですよ≫
ア「…へぇ、]世の雪の守護者。あの弱い人種と僕は一緒にされてるんだ」

恭弥さんを弱いって言うとか、アラウディさん強ッ!!

T「入れ換わっても元気なようだな」
ア「君は相変わらず異常だよ」
G「…突発だな」
朝「否定はできないでござるよな」
T「さりげなく酷いな、雨月」

案外黒いよね朝利さん。

ア「早く出て行ってよ、煩いのは嫌いなんだ」
月空≪恭弥さんに似てますね≫
ア「そんなこと言わないでくれる?」
T「まあいいではないか!!」
月空≪失礼しました^^≫

応接室から出る。
きっとアラウディさんはため息をついているところだろう。

T「次は誰の所へ行く!!?」
月空≪あー…そうですねぇ……≫

時計を見る。
放課後になっていた。
…ついに私は5,6時間目と帰りのSHRもサボってしまったのか。
笹川さんも入れ換わってるのだろうな……
帰りのSHRはついさっき終わったばかりだから、ナックルさんはまだ教室にいるかもしれない。

月空≪T世さんは誰に逢いたいんですか?≫
T「うーん…誰なら逢えると思う?」

質問を質問で返された。

月空≪Dさん以外ならなんとかなると思います≫
T「D?Dは駄目なのか?」
月空≪我々の霧の守護者は2人いるようなものなんです。どちらと入れ換わってるか解らないし…
   片方の六道骸は復讐者の牢獄に入ってるんです≫
T「ああ…復讐者か。この時代でも復讐者に世話になっている者がいるのか」
月空≪お恥ずかしい限りです≫
T「ならば、D以外なら逢えるんだな」
月空≪はい多分≫
G「適当でいいだろ。残ってるのはランポウ、リファーネ、ナックルだな」
月空≪ランポウさんは家に居ると思うので、最後でいいと思います≫
T「そうか?リファーネかナックルか。どちらが早く逢えるかな」
朝「…]世の雪の守護者。雪の守護者でござるよな?」
月空≪当り前じゃないですか≫
朝「リファーネは雪の守護者でござる。何で入れ換わってなんでござろうか…?」

そういえば!
リファーネさん雪の守護者なのに私は入れ換わってない!!!
…何で私は入れ換わってないの?

G「不思議だな」
朝「リファーネだけ入れ換わってないのかもしれないでござるな」
T「じゃあナックルに逢いに行くぞ!!ナックルだ!!!!」
月空≪了解しましたよー≫

ナックルさんに逢いに行くそうです。
どこにナックルさんがいるか知らないんですけど^^;
笹川さんのHR教室ってどこ。




2011.2.18./2011.11.23.


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