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「ふあっくしょぃっ!!」

「………変なくしゃみですね」


廊下を歩いていると後ろから桐原くんの声がした。


「風邪ですか?」

「ん……多分誰か噂してるんじゃないかな」

「ああ、風邪ひいて熱出してくれないかなあって噂ですね?」

「そう思ってんのはアンタでしょ」

「もう2月ですからね、体調管理には気を付けないと」

「……え、もしかして心配してくれてるの?」

「先輩の頭って幸せですよね」


真顔で馬鹿にされた!!





「そういえばなんでこの階に桐原くんがいるの?」

「俺がここに来る理由はいつも同じですよ」


ああ、やっぱり橘くんか。
ほんとどっちが先輩なんだかわからないけど、わりと満更でもなさそうなんだよね、桐原くん。


「橘くんなら多分教室にいると思うよ」

「そうですか」



私たちは教室に向かって歩いていく。
ミーティングについてか、部活サボったか、はたまた練習メニューについてか。
目的はまあこんなところだろうな。

面倒くさそうにしてるけどちゃんと橘くんのこと先輩として見ている。
いい後輩だよ、ほんとに。





そろそろ教室につく。
橘くんはいるかなあ。




「……ひっくしゅっ」





「………………」


え?
今の…………、



「………可愛「それ以上口に出したら先輩の顔に華麗なシュート決めますから」


今までで一番本気な目をしていました。


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