◎ 01 『ねえ橘くん、なんでサッカー部入ったの?』 橘「楽しいから!!」 『でもよくミーティングとかサボるよね?』 橘「ミーティングはサッカーやらねーんだもん」 『(……だもん………)じゃあどうして副部長なの?』 橘「俺がすげーから!!」 『…………………』 橘「……なんだよその顔、納得してねーな?」 『納得するもなにも、明確な理由が何一つないよね!?』 桐原「確実に面接で落ちるタイプですよね」 『うん、そうだ………………うわぁっ!?桐原くんっ、どっから沸いてきた!?』 桐原「沸いてません」 橘「んだよー、棗も俺のことわかってくれねーのかよ?」 桐原「なんですか、その尖らせた口は。タコですか?タツノオトシゴですか?」 『何のはなし!?つかチョイス微妙!!』 橘「ぐぬぅぅぅ………みてろー?………そらっ」 『うわあすごい!!それリフティングっていうんだよね?』 橘「おう!!」 桐原「俺らの部活では、ボールの感覚を忘れないために毎日準備体操のときにやるんですよ」 『へー、なるほど!!にしても上手だね橘くん!!』 橘「だろ!?すげーっしょ!?サッカーは棗より俺のほうがうまボカァァッぶふぅぅッ!?」 『……どっからだしたのそのサッカーボール……?』 桐原「常に持ってますから」 『………橘くん、地面に沈んだよ?』 桐原「あとで引きずっていきますから問題ありません」 『(……ちゃんと連れてってあげるんだ)』 桐原「……なんですか?」 『……結局さ、橘くんと桐原くん、どっちがサッカー上手なの?』 桐原「俺です」 『…………』 桐原「俺です」 『何もいってないよ』 prev / next [back] |