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「ということで、やってきましたお決まりの図書館で勉強会ぃぃぃぃ」

「イエーイ勉強会だぜぇぇぇっ」

「テンション高いねー2人とも」






あれから1週間がたって今日は土曜日。




あ、ちなみにバイトはテスト勉強のために休暇をもらってます。




本当は普通に家で翔音くんに勉強を教えてもらうつもりだったんだけど、玲夢からのメールでみんなでやることになった。





私、翔音くん、玲夢、柚子、新井くん、橘くん……………、








「……だからどうして俺もなんですか」




もう今すぐにでも帰りたい顔をしている桐原くんがそこにいた。





「……桐原くんも勉強会参加するんだね?」

「俺が棗誘ったんだーっ」

「……もう完全に強制ですよ。どうして2年の俺が勉強会に参加なんですか」

「だって棗頭いいじゃん?」

「橘先輩より頭悪い人なんていませんよ」

「……だから勉強教えてくんねーかなーって」

「それは俺に対する嫌がらせですか?」






「翔音んんんっ、助けてくれ棗が俺に冷たいっ!!」

「………………………」






うわあああっと喚きながら橘くんは翔音くんに抱きついた。



翔音くん反応に困ってるよ、若干わたわたしてるよ、離してあげなさい。



「それじゃあ勉強方法だけど、」




中へ入ってそれぞれテーブルについたとき新井くんが指示をだした。





「とりあえず各自で問題を解いて、わからなかったら北条サン、翔音クン、棗クンに聞く……で、どうかな?」




その提案にみんな賛成した。


若干1名はしぶしぶといった感じだけど。






「あれ、新井くんは教えないの?」




確か頭良かったと思うんだけど。




「へー、芹菜チャンは俺に教わりたいんだ?」

「何とんでもない解釈してんの」




ニコニコ顔でいうのやめてくれないかな…………、ていうか、





「何故私を名前呼び?」




この前も冗談みたく1回だけ名前で呼ばれたけど……。





「うーん……、なんか名字だと他人すぎかなと思ってね」

「あ、なんかわりと真面目な答えが返ってきた」


「俺を何だと思ってるの?」

「新井様ですよね!!」




目が、目が光ったよキラァァァンって!!


「お、なんだ?光が女子を名前呼びなんて珍しいな!!んじゃあ俺達も名前呼びしよーぜ棗!!」

「俺まで巻き込まないでください」

「いいじゃねーか、減るもんじゃねーだろ?」

「減りますよ、俺の何かが」






「……というか、私をどう呼ぶかなんて今はどうでもよくないですか……」

「全くですね」

「……まあこの際だから聞くけど、名前呼び嫌なの?」

「別にどっちでもいいです。呼び方が変わろうが同じ人を呼んでいるわけですから」



「……わかった!!実は恥ずかしいんでしょ、女子を名前で呼ぶのが!!」


「貴女の問題集の解答欄を全て“埴輪”にしますよ」

「何その陰湿な嫌がらせ!?」




まあともかく、それぞれ勉強に取りかかった。



私にはこの前借りた参考書があるんだ!!


覚悟しろ、いんぐりっしゅ!!








ああああこのやろう。

参考書読んだってわからないことはあるんだ。


頭がぐるぐるします。






「手がとまってますよ、芹菜先輩」




私の前に座っている桐原くんがそういってきた。




「だって難し……………今何ていった?」

「手がとまってますよ」

「いやその後」

「手がとまってますよ」

「言いたくないのか」




「………………橘先輩がうるさいので仕方なくですよ」

「そっか」



目をそらしながらいう桐原くんに私は少し微笑んだ。






「………それで、どこで手がとまってるんですか?」



私が解いている問題集を自分の方に向きをかえて読みはじめた。






「……へぇ、仮定法はわかるんですね」

「まあそれは公式みたいなのに当てはめるだけだから」

「不定詞は壊滅的ですね」

「う…………」




そういって私に問題集を返した。





「………」

「……なんですか?」

「え、教えてくれないの?」

「誰が教えるなんていいました?」




うわ、いつもより迫力のある発言。

きっと名前呼びの件が原因だ、絶対そうだ!!





「い、いいよ、翔音くんに教えてもらうから!!もともとその予定だったし」

「そうですか。じゃあ頑張ってください」

「このやろう、他人事だと思って……」

「他人事ですから」







名前呼びの件ではちょっと可愛いとか思ったけどとんでもない。



完全に見下されてます私!!

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