現実には、未だ出会ったことのない君。いつ出会えるやも分からない君。
信じるものなど何もないと思っていても、すがるように君を想う。心の底から、まるで本能のように君を求めている。
今、ここで。
いや、ここだけでなく、僕という生が。今生のみならず、ありとあらゆる時におけるかつて僕であった生やこれからあるだろう未来の僕の生において。
くだらない妄想だとどこかで笑いながら、それでも、何度生まれ変わろうと君を知っている自信もどこかにある。
会いたい。
まだ見たことも聴いたことも感じたこともない君という存在だけれど。
僕は、知っている。君を。
君を、ずっと前から。
会いたい。
全てに絶望し諦めてしまう前に。夢だけでなくて、現実に。
話したいことが、届けたい言葉や想いが溢れているんだ。
――カラン、コロン。
また、夢の始まり。
君へ