どれだけ肉体を情報化しようとも
誰も私に近づくことはできない

朽ちることを知らないものは
真実への道のりを見いだすこともなく
ただ滅んでいくだけ


光が光が
私の体を撫でる
闇もまた私を囲んで
“私”という実体を浮き沈みさせる


この輪郭が見える?
この存在があなたにわかる?


行けども行けども
果てしないスパイラル
上へ行っても下へ行っても
得るものなどないかもしれない


しかし
それでも私が生きるのは


以上でも以下でもなく
ただ
情報と感覚と思考と魂と
不確かなようで
でも確実な
己の一部に出会うためと
共に生きるため

海でも空でも
いくらでも巡って


私の存在はあり続ける


いくら情報化を試みても
はかることのできない私



生も死も知りたいの




Wander.


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