溶けてしまいそうな暑さの中、外でくっつき合っているのはゴルドーとアインシュだ。 ゴルドーがアインシュに無理やりくっついていて、アインシュは腕の中から脱出しようと頑張っている。だか、二人の体格差は見て分かる通りなので、なかなか抜け出せないでいるアインシュ。 「離せ!」 「嫌だ」 「貴様は本当に馬鹿なのだな!この暑い中、抱き合っていたら熱中症になるではないか!」 「そんなん金があれば解決できる!」 「離せえええええ!!!!」 離す気のないゴルドーは近くにあったベンチに座り、アインシュを膝に座らせる。 その行為に腹が立ち、抗議をしたのは言うまでもない。 騒がれて鬱陶しく思ったのか、膝からおろして隣に座らせた。 「帰る」 「はぁ?」 「暑い、」 「ほれ、タオル」 差しだされたタオルを素直に受け取り汗を拭くが、拭いても拭いても汗は止まらない。 喉はカラカラなのに近くに店も自販機もない。 日差しが強いのに帽子を被っていないアインシュは、隣にいるゴルドーに寄りかかる。 「…帰りたい」 「…わかったよ、行くぞ」 「ん、」 「歩けるか?」 「…馬鹿に、するな」 ベンチから立ちあがり歩き始める。 自然と繋がった手、お互いの体温が高く、溶けてしまいそうになる。 ゴールがどこかも分からず歩く自分たちは迷子。 このまま二人で溶けてしまえれば、ひとつになれるのに。 ------------- 最近暑いですよね。 2011/06/25 07:30 |