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最初、目隠しをするのは反対だった。なぜならシトリーの綺麗な瞳が見えなくなるからだ。
本気になった時にしか外さないソレを、疎ましく思うのは俺だけじゃなかった。
リボも言っていた、「シトリー、お前の瞳が見れないのは残念だ」と。
それでも目隠しは止めてくれなかった。


「ベリー?」

「あ?」

「珍しいね、考えごと?」

「俺だって考えごとぐらいする」


そう抗議したら、ケタケタと笑いながら「悪いね」と言われた。謝る気がないならそんな言葉必要ないのに。

胡座をかいている俺の足の少し空いたスペースにシトリーは座った。
いつでもどこでも俺にベッタリ引っ付いているから、今更こんなの驚かない。


「なんか用かよ」

「いや、べつに」

「あっそ」

「なに、怒ってんの?」

「怒ってねーよ」

「本当にぃ〜?」


ニヤニヤした顔で見てくるシトリーの両頬を引っ張る。


「いひゃいいひゃい」

「こんなの痛くないだろ」

「地味にいひゃいかられ」

「‥目隠し取っていいか?」

「んぁ?いーほ」


両頬から手を離し、目隠しに手をかける。下からグイッと上に上げると、俺の好きな綺麗な瞳と目が合う。
少し恥ずかしくなってギュッと抱きしめた。


「どしたの」

「あー?」

「あ、セクハラ?」

「今更セクハラなんて言われてもなぁ」

「はは、そうだね」

「お前の目、綺麗で好きだ」

「目だけ?」

「んや、全部」

「そりゃよかった」


またケタケタ笑い出したシトリーに、髪を引っ張られ唇が触れ合う。
ニヤニヤした顔は変わらない。


「私もベリーの全部が好きだよ」


瞳に映る俺の顔がにやけていたのは言うまでもない。






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ベリシトやっと書けた。

2011/06/06 00:38





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