私の視界には白い天井。ではなく、左目に眼帯をした高杉先生がいる。
決してここはラブホや普通のホテルやお互いの家のベッドという訳ではない。こんな体勢が似ても似つかない学校の保健室のベッドの上なのだ。
「ちょ、先生」
「先生なんて言う柄じゃないだろ」
鼻で笑ってそう言った晋助はあろう事か流れるように私の顎に手を添えてくるではないか。
「待って、ここ保健室」
「だな」
もう反論の余地など与えてもらえないくらいの荒くて深い口付けが始まってしまった。男の力に適うはずもなく抵抗出来ずされるがまま。とにかく今、扉が開かないことだけを祈るのみ。
ここ最近、お互い忙しかったから溜まってたのだろうか。それにしても、だ。
ようやく満足したのか晋助の顔が離れていき、そのまま私の上から退いて仕切られたカーテンの向こうへとあっさり消えていく。
ちょっと、とカーテンを捲る元気も無くて、半端に残された熱に身体が疼き始めている自分に嫌気がさした。