「はーさん、顔怖すぎ」

 はーさんに車を出してもらって、用事を済ませばういも大学が終わる頃だったので、二人で迎えに行こうとなった。ういにも連絡を入れ大学の入口前で待ち合わせすることになっていた。いざ、到着すればういは男女数人に囲まれて楽しそうにしている。
 昔からういを妹のように育ててきたはーさんの顔を見れば案の定見たことないような鋭い目つきをしていた。

「ういも年頃だからね。しょうがないよ」
「わかってる」

 言ってることと声色がちぐはぐ過ぎて尚更怖い。これ以上何も言うまいと視線をういに戻せば、こちらに気づいたのか友達との会話を終えて後部座席へ乗り込んできた。

「お迎えありがとう!」
「いえいえ、全然大丈夫ですよ」
「ぐれ兄に言ってないし……ってとり兄何か怒ってるの? またぐれ兄が余計なことでも言った?」
「何で僕のせいに」
「そうだ」

 いつもより強い口調のはーさんは車を急発進させる。はーさんも世話が焼けるし、ういに関しては鈍感過ぎる。バックミラー越しにういを見れば頭には?が浮かんでいた。


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