※このような状態を


名前変更




タッタッとセメントの廊下を走り抜ける
ある晴れた昼下がり、廊下には誰もいなかった

ある二人を除いては・・・



『はっはっはっは!!!!
今日こそ日頃の恨みを晴らしてやるぜ、馬鹿双子がああああああ!!!!!』


俺の叫び声に気づき二人が振り返った頃にはもう遅い
俺は手に持っていた糞爆弾を勢い良く二人目掛けて投げた
それと同時にアグアメンティで水を呼び出し匂いを防ぐ

丁度呪文をとき終わった瞬間爆弾が見事に砕けた


『あっはっはっは!!!!ざまぁ!!!ざまぁだぞ双子め!!!』


勝ち誇ったように笑うと、消失呪文でも使ったのか茶色く澱んだ空気が一気に消え去る
その瞬間煌く光と「コンフリンゴ!!!」と呪文を唱える声

パンッ!!と俺を覆っていた水が弾き飛び、全身目掛けて飛び散った
不意の衝撃に俺はローブで身を隠す
ローブは勿論、髪も顔も全部びしょびしょになる
その瞬間聞こえる聴きなれた笑い声


「ははは!どうしたんだよ名前、びしょびしょじゃないか?」
「もしかして一人で水浴び?服は脱がないとダメだぞ?」


そうあざ笑うように俺を見詰る二人に俺は顔を引き攣らせた


「悪ガキ大将」
そんな呼び名で親しまれているこの双子と俺は同級生であり犬猿の中だ

テストでも殆ど同じ点数、身長でさえ同じ
悪戯好きという性格も一致してかいつの間にかライバルのような感じになっていた


俺はさっと魔法でローブなどを乾かし双子を見詰る
穏やかな風が俺達の間を通り抜けた

最初に勝負を仕掛けたのはフレッド
ローブに手を突っ込むや否や勢い良く取り出したのはロケット花火だ
シューッという音を立てて飛んでくるのは真っ赤な龍
消失呪文を掛ければ逆効果だと学んだ俺は急いで肥大呪文を掛ける


『コンファンド!!』


さらに錯乱呪文を掛けた瞬間狂ったように花火があちらこちらに飛び回る
ドーン!と大きく爆破したときに飛び散った火の粉が
俺のローブを、そしてジョージの髪の毛を焦がした


「おいジョージ!髪の毛が焦げてるぞ!
焦げた部分だけ見たらドレッドヘアーだ」


ジョージの髪を見てそう言ったフレッド
俺は本当にそうだと思いぶふっと吹きだす
それを見ていたフレッドもプッと噴出した

わなわなと怒りに震えているのかジョージが肩を揺らす
やっべぇ笑いとまらねぇわコレ、と腹を抱えていれば
不意にヒューンという音が耳を掠めた
そして微かに香る焦げ臭い匂い

髪が燃えてる、そう気づいたのは数秒後だった


「二人ともどうしたんだ?髪の毛がドレッドヘアーみたいにちりちりだ!!!」


そう悪びれる様子もなく言うジョージの顔が微かに笑みを浮かべる
プチッと何かが切れる音がした


『エクスペクト・パトローナム!!!!!』


俺の杖が光を放つ
「ちょっと!これだけでそんな呪文使うな!」
そう叫ぶジョージの声すら無視し、俺は呪文を打ち続けた








その後、マクゴナガル先生とスネイプにガッツリ絞られたことは言うまでもないだろう









※このような状態を「ナチュラルハイ」と言います。






右鵡さまから相互お礼として頂きました双子ギャグ夢!
いやはやもう最高です!主人公くんとの悪戯掛け合いなんだけど結局なんだか仲良し的な所がイイ…!私の駄文に対してこんな素敵文をいただいちゃってアレですが、ご馳走さまでした!




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