夢の中では幸せでありますように


※チャプター5と微妙にチャプター6のネタバレありです。














モノクマの10時をお知らせするアナウンスを聞いて、ベッドに身を沈める。
今日も一日、疲れた。疲れた、なんて一言で済ませられるようなことではないのだけど。学級裁判も4回を数え、最初いた仲間は16人から7人にまで減ってしまった。数でいえば9。9人もの仲間が命を失ってしまった。厳密にいえば違うけど、でも、やっぱり彼らはもう生きてはいない。現実世界においても、この世界においても。
悲しい。悲しいよ。
賑やかだったレストランでの食事も随分と寂しくなってしまった。

「……はー」

ため息をこぼす。
一体いつまでこんなことが続くんだろう。
仲間を糾弾するのはもうこりごりだ。

「千秋ちゃん、どうしたでちゅか?」
「モノミちゃん……」

突然現れた彼女に驚きもせず、重い体を起してベッドの上に座る。
疲労と寝不足で体がふらつく。
そんな私の状態を見て、モノミちゃんはベッドに寝るよう促してくれた。
彼女のそんな優しさが嬉しかった。

「大丈夫でちゅか?」
「大丈夫、じゃないかも」
「……そうでちゅよね」
「心配かけちゃってごめんね」
「何言ってるんでちゅか!あちしと千秋ちゃんの仲じゃないでちゅか」
「……ありがとう、モノミちゃん」

いよいよ目も開けられなくなってしまいそうだ。
眠さが限界を超えようとしている。

「モノミ、ちゃん……」
「おやすみなちゃい、千秋ちゃん」

崩れるようにベッドに倒れこむ。
意識を手放す直前、彼女の手が私の頭をゆっくり優しく撫でてくれた。
おやすみなさい。
声に出せなかったけれど、きっと伝わっただろう。
そうして、今日という一日が終わった。



(どうか、夢の中では幸せでありますように)

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