補習もまともに受けられないのですか


実は絶望先生、アニメしか見たことない上にその内容も今じゃうろ覚えっていう状態。
SZBHは毎週欠かさず聞いてたのにな……。
なのでそんな人間が書いた望奈美ですので、大丈夫な方のみスクロールプリーズ。







「日塔さん。あなた授業中に寝るだなんて何をやっているのですか」

その声に頭を上げる。
ぼんやりとした視界に映るのは――誰?

「しかも教科書を盾にして。それでばれないとでも思っているのですか」
「ふぁい、なんでそうか」
「呂律が回っていない上に寝ていることを隠そうともしないのですか」

やれやれ、とため息を吐いたその人は「いい加減起きてください」と先ほどよりも少し大きな声で言う。
起きる? どうして。
だってまだ眠たいのだけど。

「ほら、何度も同じことを言わせないでください。今は! 補習中! ですよ!」

そんなに大きな声を出さないでほしい。
私はまだ眠いの。寝ていたいの。
手で払うような仕草をしてまた机に突っ伏す。
その行動がどうやら向こうの機嫌を損ねてしまったようで、今度は肩を掴まれて大きく揺さぶられる。

「このままでは単位を出すことはできませんよ」
「ええ!?」

その言葉に慌てて顔を上げる。
ぼんやりとしていた視野も一気に鮮明になる。――ならない方がよかったかもしれない。
そこにはとても、とても不機嫌な面構えの絶望先生。
ここで漸く今日、何故自分がこの場にいるのかを思い出す。
そうだ。補習だったんだ。
この間のテストで回答欄を一つずつずらして書いてしまっていて、それをどう弁解しても聞き入れてもらえなくて補習を受けることで単位をくれるという話だったのに。
その補習で爆睡してしまっていただなんて。

「日塔さん」
「……はい」
「あなた、補習を受ける気があるのですか?」
「……あります」
「では反省の意を込めて廊下に立っていなさい!」

ゆっくり指差された先は本当に廊下。
渋々席を立ってドアを滑らせ廊下に立つ。
今時生徒を廊下に立たせる教師がいるものかと思ったけれど、自分が招いた事態なのだと自覚はしているので言葉には出さない。
大きくため息を吐き出して空を仰ぐ――ことはできないから、仕方なく廊下を仰いだ。


(日塔さん、あなた本当にやることなすこと普通なことだらけですね)

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