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聞いて8(一年生編)


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朝練の後はいつも大体流れで俺は双子とか銀辺りと一緒に教室に行く。
今日は、っていうか今日からなのかもしれねーけど、侑の提案で今朝部員兼マネージャーになった七志サンも一緒に俺らと行くことになった。
双子は七志サンと小学校ん時のライバルとかで、普段あんま顔に出ないタイプの治も侑の冗談に釣られて笑う七志サンに釣られて笑ってる感じで、なんつーか面白いから

双子とその横に立つ小さい七志サンと、それをなんでそうなってんだって顔で見てる双子ファンを入れて写メ。
そりゃムカつくし疑問に思うだろうね。俺は面白いからイイケド。

「角名」

「ん?」

とか思いつつ、スマホ触りながら歩いてたら治がいきなり止まった。前見たら、侑が先生に呼ばれてどっか行って銀は多分購買。治が体操服着てるってことは多分、この後体育。

「お前今から職員室やろ。はなこと一緒行ったってや」

はい?…って思わず口に出そうになったわ。
いっつもと変わんねー顔で言うから何考えて言ってんのかわかんないけどどういう意味だよ。お前らが特別でも俺は違うっての。

「なんで?」

「はなこも日直」

「あー、そーなんだ」

いや、…だとしてもだろ。
一緒に行くとしても自然に行く流れのヤツじゃん。なんで頼んだ?そこにどういう理由がある?

「俺らの追っかけとお前の追っかけ、はなこがおったら無闇に話しかけてこん」

親指でそこら辺に潜む女子軍団を差す治。お前たまにとんでもないこと言い出すよね。さすがはアレの片割れか。侑もたまにビックリするくらい考えナシの時あるな。

…まぁ確かに職員行く流れの購買の時点で女子便所とか他の教室とか玄関とかに女子が待機してんのは目に見えてるし、一人で行ったら同期だけじゃなくセンパイ軍団も面倒くさい。

______________まぁ、いいか。
何より今日からマネージャーで同じ部。
それに聞きたいこともあるし。

『治くんどないしたん?』

「角名も職員室行くんやけど、…見えるやろ?一人やったらあの女子軍団に囲まれてまうさかいはなこと一緒行けいう話しとった」

「ソレ七志サン犠牲にするみたいじゃない?」

「はなこも一人で行きよったら多分絡まれるやろ」

「あー」

そりゃ俺はともかく双子といたらね。
お互いの利害一致してんだし、いいじゃん。

『なんか…ごめん?』

「なんで謝んねん」

ほな俺体育やからって手振って行った治。その後女子が猛ダッシュして追っかけて行ったから、多分いいランニングになんじゃないかな(笑)。

俺は「んじゃ行こっか」つってポケットに手突っ込んでちょっと先を歩く。七志サンはなんていうか頑張って俺の歩く速さに合わせつつも、俺と並ばないようにしてる感じだった。

『…ありがとう』

「そういや、アイツらに聞いたけど昔バレーやってたらしいじゃん。相当上手かったって」

『上手くはないけど…やっとったよ。
そういえば角名くんて、打点の幅めっちゃ広いよな。体幹昔から鍛えてんの?』

________…なんか話逸らされたな。
あんまいい思い出じゃない感じか。まぁいいや。あとで双子に聞こ。

「まぁちょっとね。てか俺のこと見てたの」

あんだけ部員いるのに。
まぁ、俺レギュラーっちゃレギュラーだけど。



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