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悪に染まり過ぎた彼女への警戒
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不死身コンビとはなこ_______…

飛段がはなこに二度目の攻撃を仕掛けた時だった。
木漏れ日差し込む森の中
やってきたのは鬼鮫とイタチ。

これでここには暁の衣を着た者が五人。
やってきた二人に集まる視線。
はなこは瞬時に鬼鮫らの隣に移動した。


「ンだよテメェらまで!つか逃げてんじゃねぇはなこ!今日こそブっ殺してやる!」


三連鎌を構えた飛段。
たしかにはなこに向けられた殺意だが、
その横に立っている鬼鮫とイタチにも
鎌を向けている事になる。


「やれやれ。…なにか彼の気に触る事でもしでかしたんですか?」

鬼鮫は横に立つはなこを見下ろしつつ
鮫肌の柄に手を触れた。

『いえ、本当の事言ったら勝手に』

「しらばっくれんじゃねェー!!!」

『わー』

今にもはなこに飛びつきそうな飛段。
角都に至っては呆れてモノも言わない。

「(…珍しいな。仕事以外でマダラと居ないのは)」


そんな状況の中、イタチは静かに横目で
はなこを見つめ状況を考察する。
彼はマダラを知っている。
はなこがマダラの右腕を務めている事も、
マダラの命とあらば暁のリーダーにさえ
手をかける危険思考と思想の持ち主で
それを可能にする力も持ち合わせていると…。


「無関係の我々にまで刃を向けるその態度。先輩としてお灸を据えて差し上げましょうか?」

「やめておけ。時間の無駄だ」

「無駄だとぉー!?」

「行くぞ飛段。ちんたらしている時間はない」

「チッ…!覚えとけよはなこコラ!次会った時はズッタズタにしてやる!」


はなこはニコニコと鬼鮫の横で微笑している。


「おや、はなこさん。よく見れば手負いじゃないですか。珍しいですねぇ…暁最年少といえど貴女ほどの人が傷を負うとは。まぁ一人で我々の追い忍を片付けているのであれば致し方のない事ともいえますが」

「…」


そこで鬼鮫ははなこの右目の包帯に気づく。
前髪で隠れて見えなかったからだ。


『鬼鮫先輩は優しーなぁ。飛段もトビも酷いんですよ?あ、でもこれ怪我じゃないんです。ちょっと右眼に異常が出ちゃって。治ったらまた手合わせしてもらえます?』

「私は構いませんよ。削って差し上げましょう。イタチさんもどうです?」

「…俺はいい。」

『えー』


イタチの幻術すら効かないはなこの瞳が
イタチの漆黒の眼を見つめる。


「第一イタチさんの幻術ですら、はなこさんには効きませんしねェ」

『幻術だけですよ。天照と須佐能乎には敵いません』

「…そろそろ行くぞ鬼鮫」

『さよなら(警戒してるなぁ、イタチさん)』


別れを告げた二人は瞬身の術で
一瞬にして消える。

そしてそれと同時に現れた人影_______


「どこで油を売っているのかと思えば…。」



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