03

あれは、あれだ。
ファンの取り扱いが上手なやつだ。

「宮選手?あぁ、女子ファン多いよね。多分お話しする時の対応がいいんでしょ」

行ったことあるけどあれは普通の女子は好きだわー。とこぼす友人にほらな。と思う
試合が終わって、場所を変えたとて話す内容は大体同じだ。
初めての試合で推しになって、声をかけれて。が1日の出来事だから、今日はいい日に決まってる。
ただきっと彼はファン対応が上手いから手の上で転がされると確信がある。友人のパレード追いに似たようなのがいたはずだ。彼女も大変そうだった

「にしても名前ちょろすぎじゃない?ハマって欲しかったからうれしいけどさ」
「あれは仕方なくない?無理だった、好きだった。宮侑って名前すら今可愛く感じるなに、苗字と名前合わせて2文字って……サインもかわいいすき……」
「でたよ、推しになったら秒なオタク」

宮選手、確かインスタとかTwitterとか更新結構してるよ。と友人が声をかけてくれたのでとりあえずフォローと通知を鳴らした。これで取りこぼさない。

「試合中カメラ構えちゃダメなの…推しの飛ぶ瞬間抑えられる自信あるよ…」
「さすが鍛えられたダンオタ」
「望遠はまかせろ」

Dオタすごいわとケラケラ笑われた、流石にあの会場に一般客が一眼なんて携えていったら浮くよな、やめよう。とはおもったけれど、撮りたいのは本音であるから許して欲しい。

「どうするの?名前も次の試合行くの?」
「行く〜〜宮さん観に行く。次も来てねって言ってくれた」
「それはお世辞」「知ってた」

ブーとバイブ音が鳴る。通知欄には”AtumuMiya”
試合後の自分達の写真と一言欄に今日もありがとうございました。次の試合も勝ちます。にしても、夢の国の年パスにサインは初めて書いたわ。の一言。

「これは!私!!!」
「お前のそういうとこだぞ」


今日とりあえずインパクトには残れたようで私はただ満足だ。
あとは次の試合のチケットをとるだけなので、私たちに良席よこせと言わんばかりにチケットサイトで申し込みを始めた。






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