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外は暑いので中入りましょうと萌絵果が言うと、ここはいたことないねん!早う行こうや!と侑さんが手を引いて少し小走りになる。

「なんや、侑元気やなぁ。どうしたん」
「知らん、名前ちゃんに会えてはしゃいどるんちゃうか」「そんなんではしゃぐのあいつ。ついこないだまであんなに女の子構ってなかったじゃん」
「え、そうなんですか。名前いつもあんな感じで接触してますよ」


後ろで4人がそんな話をしているのが少し聞こえてきた。そんなの聞いたら特別になれてるんじゃって思っちゃうから本当にやめてください。



「ほぉ、なかってこんなんなんなやなぁ」
「ここ涼しくてええな」「夏の逃げ場なんでおすすめですよ」
「高校の時も似たように詳しそうなお姉さんたちに色々連れてってもらたなぁ」

あった!懐かしいなぁ!と侑さんが声をあげる。
その間も手を掴んでくれているが、そろそろ緊張で胸が張り裂けそうなので話して欲しい。

「あの時も俺が見つけて声かけて、あの時のねーちゃんらも年パスもって俺たちにかしてくれてファストパスたらしてくれたり、案内してくれたりしてな!」

俺、あの人初恋くらいやった気がするわ。




あ、ちょっとそういう話は地雷です。




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